ホホジロザメ 美ら海水族館 沖縄
photo:美ら海水族館

サーファーにとって海での最大の脅威であるホホジロザメ。昨年のワールドツアーイベント中に発生したシャークアタックもまた、ホホジロザメだった可能性が高いと言われています。

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そんなホホジロザメですが、沖縄の美ら海水族館において、今年2016年1月5日から展示されているとニュースになっています。美ら海水族館のサイトによると、展示されているのはホホジロザメの雄で全長約3.5メートル。

展示期間に関しては個体の状況によりけりとのこと。また、現在ホホジロザメを水槽で飼育している水族館は世界でも美ら海水族館のみと言います。

日本では興味を持つ方が多い一方、今回の件に関して海外ではホホジロザメの支援団体やサメの専門家から非難の声も上がっているので、なぜ非難されているのかについての内容をお届けします。


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水族館におけるホホジロザメ飼育の歴史

これまでにも、世界を見渡すと水族館でホホジロザメを飼育したり展示したという例はあります。しかし、その大半が死に至るという結末を迎えているのです。

16日間以上の展示に成功した水族館は、カリフォルニア州のモントレーベイ水族館のみ。ただ、モントレーベイ水族館の場合、展示したのはホホジロザメの赤ちゃん六頭。

様子を見ながらストレスを受けている兆候を感じたり、体長が大きくなり過ぎたら海へと戻していたと言います。

非難される理由

ホホジロザメの赤ちゃんは、体長が1.2~1.5メートルほどとのこと。今回、美ら海水族館で展示しているホホジロザメは赤ちゃんではないため、死なせてしまう可能性が高いので非難されているのです。

というのも、ナショナル・ジオグラフィック誌によるとホホジロザメは絶滅危惧種に指定されています。そのため、リスクに晒す行為に反対の声が上がっています。

また、非難される最大の理由とも言えるのが、結局のところ、金儲けのために展示しているとの意見。ホホジロザメ絶滅の一因となりえる行為をしてまで、金儲けをしたいのかといった辛辣なコメントが、支援者や専門家の認識だそうです。

まとめ

個人的には、映像でホホジロザメを見ることはあっても、直接目にしたことはないので素晴らしい機会だと感じました。ただ、過去の飼育/展示の歴史を知ると、難しいところですね。

美ら海水族館は「飼育を通して様々な生態情報が入手できると期待できます」との事で、海を遊び場にするサーファーなどにとっては、サメと共存できる方法が模索されれば嬉しい所ですが・・・。

読む人にとっては、私の意見も身勝手な考えと一刀両断されるかもしれませんが、果たしてどのような展開となるのか気になります。

参照記事:Great white shark on display in Japan generates flood of criticism