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Photo: WSL / KIRSTIN SCHOLTZ

毎年ISAF(The International Shark Attack File)が発表している世界における年間のシャークアタック発生件数。

当ブログでもここ2年ほどデータを紹介している話題であり、年が明けたという事で、昨年2017年のデータが公表されました。

今回の記事は、世界中で発生した2017年のシャークアタック件数や発生エリアといったデータをお届けします。


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シャークアタックの種類

一口にシャークアタックと言っても種類は様々。人間が直接襲われるケース以外では、例えば乗船しているボートに噛みついてくるといったケースもあります。

今回の記事で紹介するのは、人間が襲われたケースに限定しています。ただし、人間が襲われたケースも大きく分けて2種類あります。

一つはサメが自発的に人間を襲った場合の「unprovoked attack」、もう一つは人間から接触したことにより防衛本能で襲った場合の「provoked attack」。

サーファーがシャークアタック被害に遭うケースの大半は、波待ち中などに発生するので「unprovoked attack」に該当します。

シャークアタック発生件数

2017年に世界で発生したシャークアタック件数は、「unprovoked attack」が88件、「provoked attack」が30件。

過去5年(2012~2016年)における「unprovoked attack」の平均発生件数は83件で、最多となった年は2015年の98件です。

シャークアタックと言うと命を落とすケースが多いと思われがちですが、実際には致命傷となるケースは少なく、2017年で言えば「unprovoked attack」の88件中5件のみとなっています。

シャークアタック発生エリア

シャークアタックのエリア別発生件数は以下の通り。

*53件:アメリカ

*14件:オーストラリア

*3件:レユニオン島

*2件:アセンション島、バハマ、コスタリカ、インドネシア、南アフリカ

*1件:ブラジル、カナリア諸島、キューバ、エジプト、イギリス、日本、モルディブ、ニュージーランド

上記の中で、致命傷に至ったケースはレユニオン島で2件、オーストラリア、コスタリカ、キューバでそれぞれ1件となっています。

発生件数最多のアメリカのエリア別発生件数

世界の中でも群を抜いてシャークアタックの発生件数が多いアメリカ。州別の発生件数は以下の通り。

*31件:フロリダ

*10件:サウスカロライナ

*6件:ハワイ

*2件:カリフォルニア

*1件:マサチューセッツ、ノースカロライナ、テキサス、バージニア

フロリダでは沖合で大量にサメが泳いでいても、サーファーが気にもしないで海に入っている映像をよく目にするので、発生件数が多いのでしょう。

ただし、ホホジロザメやイタチザメではない場合が多いので、フロリダでは致命傷となるケースはあまり聞いた事がありませんし、2017年も0件です。

シャークアタック発生時のシチュエーション

昔はダイビングをしている時にシャークアタックに遭うケースが多いと耳にしたことがありますが、現在の状況はどうやら異なります。

実際のシャークアタック発生時の活動別割合は以下の通り。

*59%:サーフィン(ボードスポーツ)

*22%:スイミング(海水浴)

*9%:シュノーケリング(フリーダイビング)

*3%:ボディサーフィン

*2%:スキューバダイビング

*5%:その他

何と結果は、サーフィンがダントツとの事でした…。

まとめ

世界的に見れば、海でのアクティビティを楽しむ人の数は増えていると思われるものの、その増加がシャークアタックに直結しているわけではない結果となっています。

その理由としては、シャークアタック予防として、朝晩の薄暗い時間帯(サメの活動が活発になる)や海水が濁っている時には海に入らないといった情報が周知されてきたためではないでしょうか。

また、サメが目撃されたらビーチを閉鎖したりといった対策が強化されていることも大きなポイントとして挙げられるでしょう。

つまり、大切なのは対策。サーファーならば誰も海に入っていないスーパー朝一で海に入りたい気持ちも分かりますが、サメの多いオーストラリアなどではそういった行動を控えるなどの対策も頭に入れておく必要があると思います。

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参照記事:「Yearly Worldwide Shark Attack Summary

シャークアタック発生件数の過去記事