現在進行中となっているブラジルでのCT第4戦「オイ・リオ・プロ(Oi Rio Pro)」。
同イベントのラウンド3にて、五十嵐カノアと対戦したフィリペ・トレドが、ヒート序盤にインターフェアを犯しました。ヒート終了後、フィリペの行動がスポーツマンシップに反したとのことで処分が下されることに。
今回の記事は、処分が下されることになった流れ、そして処分決定後のフィリペ・トレドのコメントなどをお届けします。
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サーフィンの基本的なルールとして、一本の波に乗るサーファーは一人の「1 man 1 wave」。波に乗る権利を持つサーファーは、波のピーク(波がブレイクし始める場所)に最も近いサーファーです。
コンテストではプライオリティ(優先権)ルールが適用され、プライオリティを持つサーファーは、例えピークに対戦相手がいて波に乗ろうとしていても、ブロックしたり波を奪う権利があります。
ただ、今回のケースではヒートスタート直後で、ヒートスタート時のみノンプライオリティの状況となるので、サーフィンの基本ルールが適用となります。
フィリペがインターフェアをコールされたのは以下のシーン。
Non-priority interference has been called on @toledo_filipe. His 2nd highest score will be cut in half. #OiRioPro https://t.co/UvAzNCgHY0 pic.twitter.com/bxEZChO5vO
— World Surf League (@wsl) 2017年5月13日
上記シーンによりインターフェアを取られたフィリペ。それだけならば何も問題なかったのですが、ヒート終了後に納得できなかったフィリペはジャッジタワーに詰め寄ろうとしたため(未遂だそうです)、ルール違反により罰金と次戦出場停止処分が下されることとなりました。
処分決定後のフィリペのコメントは以下の通り。
僕は情熱的なタイプで、サーフィンは人生そのもの。インターフェアを取られてカッとなったけど、ヒート後の行動は容認されるものじゃありませんでした。
頭を冷やしてから、自分を見失ってたって気付きました。自分の行動を反省すると共に、ファン、スポンサー、メディア、WSLに謝罪致します。自分の行動に十分責任を持ち、処分を受け入れます。
フィジーイベント欠場は残念だけど、Jベイでは成長して復帰できるよう楽しみにしています。
さて、今回のインターフェアですが、物議を醸すことになるような展開だったと感じます。まずは二人がテイクオフしようとしたシーンの引きのイメージを見て下さい。
波のピークという基本ルールに沿えば、カノアに優先権があるのは間違いありません。ただし、スコアポテンシャルに関して言えば、レフトよりショルダーの張ったライトの方が高いようにも思えます。
この波でフィリペならば、ファーストセクションからスピードに乗ってフルローテーションをメイクすればハイスコアを出す可能性は極めて高いので。
今回のケースに限らず、ピークのみホレて巻き上がる波であれば、ピークの裏からテイクオフするビハインドザピーク(behind the peak)が一般的なので、波によっては基本ルールが合わない場合もあります。
そう考えると、特にビーチブレイクでのコンテストでは、例えばサーファーは同時に海へエントリーして、沖合のブイを先に回った方がプライオリティを得るなど、スタートからプライオリティがあった方がベターなのかな!?とも感じました。
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参照記事:「Filipe Toledo Apologizes to Fans Following Oi Rio Pro Incident」