FSアーリーウープやBSエアリバースのダブルスピンなど、数々のエアリアルを世界初メイクしてきたハワイアンのアルビー・レイヤー「Albee Layer」(27歳)。
コンテストの世界に背を向けてから早10年近く経ちましたが、アルビーの求めるコンテスト「エアインビテーショナル」開催ということで参戦が発表され、新たなシーンを牽引する存在と目されています。
今回の記事は、アルビー・レイヤーのコンテストに対する考え方やエアインビテーショナルへの思いが記されたインタビュー記事の内容をお届けします。
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幼い頃は多くのキッズ同様、コンテストに熱中していたアルビー。ハワイアンという事で、NSSAイベントではジョンジョン(フローレンス)と対戦する機会が多く、互いに勝ち負けを繰り返すライバル関係だったとか。
今はフリーサーファーということで、本人によるとコンテストの世界では上手くいかなったと言うものの、ワールドジュニアにも数回出場した経験などもあります。
でしたが、18~19歳頃にスポンサーを失うと同時にコンテスト熱がすっかりと冷めてしまう燃え尽き症候群となり、コンテストの世界から離れることに。
基本的には当時も今も、コンテストやジャッジに対する考え方は変わってないんだ。コンテストフォーマットが俺の求めるサーフィンに合ってないし、実力の低い相手に負けたりしてたから。
アルビーの求めるサーフィンとはプログレッション。アルビー自身が体現しているよう、新たなマニューバやエアリアルを追求してこそ、サーフィンが進化していくという考え方です。
一方のコンテストでは、新たなマニューバにチャレンジすることなく、既存のマニューバをいかにミスなくメイクできるのかがポイントとなるので、現状のコンテストフォーマットにおいてサーフィンが進化する余地がないとアルビーは主張しているのです。
そのため、アルビーはフリーサーファーとして新しいトリックメイクという道を選び、ダブルスピンやマックツイストなど続々と世界初メイクの記録を出しています。
ですが、サーフィンの世界では世界初メイクしたとしてもスケートやスノーボードの世界と違い、インセンティブがあったり知名度アップに直結するわけではありません。
実際、アルビーほどのサーファーであっても、年末に開催されるサーファーの人気投票であるサーファーポールにてトップ10入りを果たしていないのです。
しかし、アルビーに追い風が吹くことに。それは、WSLが開催を発表したエアインビテーショナル。CTイベントとの同時開催として、フランスイベントからスタートとなります。
エアインビテーション開催前、9月頭に開催となるサーフランチプロでは前哨戦と言えるエクスプレッションセッションの開催も予定されていて、2名のみ参加となるフリーサーファーの一人はもちろんアルビー(もう一人はチッパ・ウィルソン)。
コンテストの世界に一度は背を向け、独自の道を突き進んできたアルビーでしたが、サーフィンの進化に繋がるイベントスタートということで、アルビーの心境は?
WSLがエアショーのツアーをスタートさせるという俺の認識通りならば、ツアーに100%フォーカスして臨んでいきたいと思ってる。全てのエアリアルサーファーが同じ思いじゃないかな。
そうなれば進化のレベルは急速に早まるだろうね。俺たちエアリアリストが全力で取り組み、エアリアルってサーフィンのエキサイティングな面にスポットライトが当たれば環境も変わるはず。
おそらく1~2年すれば、エアリアルが得意な一部のCTサーファーも興味を持ち始め、参加してくる可能性もあるし。
サーフィンの世界で最も知名度が高いのはCTサーファーで、コンスタントにメディア露出しているためでしょう。そのCTイベントとエアインビテーショナルは同時開催となるので、エアリアルサーファーも注目されるようになるのは間違いありません。
ウェイブプールの進化により、急速に進化を遂げると考えられているエアリアル。そのエアリアルがメインのエアショー復活となり、現在最も注目されているサーファーの一人であるアルビー。
エアインビテーショナルがCTイベント活性化の起爆剤にもなると思うので、今後のワールドツアーの変貌からも目が離せません。
ちなみに、アルビーは9月後半にBSRサーフリゾートで開催されるエアショー「スタブハイ」にも出場予定なので、こちらも注目のイベントです。
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参照記事:「ALBEE LAYER IS ALL WORKED UP」