2018年BWT(ビッグウェイブツアー)のウイメンズ部門において、初のワールドチャンピオンに輝いたケアラ・ケネリー「Keala Kennelly」(40歳)。
ケアラと言えば同性愛者であることを公言しているウイメンズサーファーで、そのカミングアウトによってスポンサーを失ったりといった苦難を乗り越え、ワールドチャンピオンへと上り詰めました。
今回の記事は、先日開催されたWSLアワードでのケアラ・ケネリーによるスピーチの日本語訳と動画をお届けします。
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元CTサーファーであり、現BWTサーファーのケアラ。大変革の時代を現役アスリートとして生きてきたからこそ、ケアラが語るスピーチは多いなる意味合いがあり、とても心に染み入る内容でした。
ケアラのスピーチ全文の日本語訳は以下となります。
7歳の頃に将来の夢を見据えていた人ってどのくらいいるかしら?私は夢を抱いていて、その夢はワールドチャンピオンだった。
25歳の時に夢が実現しそうになったけど、最後の最後で逃しちゃって世界ナンバー2に終わったの。相当ショックだったわ。
当時の私にとっては大きな夢だったから、人生の終わりだって思ったほど。でもね、今思えば当時の夢は夢じゃなかったの。だって、それほど大した夢を描いていたわけじゃなかったから。
今の私は、人間にできる限界をプッシュするアスリートのエリートグループの一員として、私たちの行動から多くのメンズやウイメンズをインスパイアしているの。
25歳の時にもっと大きな夢を抱くべきだったわ。当時はクローゼットに隠れ、悲しみに暮れたり恐怖心に駆られながら生きていて、自己嫌悪していたの。だって、同性愛者がワールドチャンピオンになれるわけないって思っていたから。
だからこそ、もっと夢を大きく描くべきだった。だって今、私は同性愛者って公言している初のワールドチャンピオンに輝いたんだもの。今の自分にプライドを持っているし、周りが求める私じゃないにしても、私は私自身が大好き。
私の存在により、本音を隠して沈黙の中で苦しんでいる他のLGBTアスリートをインスパイアできればと願ってるわ。
大きな夢で言えば、私が25歳の時の男女賞金格差は、ここ数年とは比較にならないほど格差が大きかったわ。それが今では、賞金が平等な時代のワールドチャンピオンになれたのは夢にも思わなかった。
ソフィー・ゴールドシュミットにジェシー・マイリー・ダイアー、それに賞金平等の動きを後押ししてくれた先輩女性アスリート全員に感謝の気持ちを伝えたいわ。
今のウイメンズはお互いに高め合っていて、それが世界を変える波及効果になるの。幼い頃にエディイベントに女性がいつか招待されるっていうクレイジーな大きな夢を描いていて、私は実際に招待されるウイメンズサーファーになったし。
だからこそ私が言いたいことは「ビッグかつクレイジーな夢を描いて」ってこと。将来的にどんな夢が実現するのかなんて、誰にも分からないんだから。
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参照記事「Keala Kennelly delivers an emotional acceptance speech at the WSL Awards」