トリプルクラウン第二戦「バンズ・ワールド・カップ」が終了し、今シーズンの幕を閉じたWQS。まずは、ランキング表を確認してみてください。また、下記リンク先から、WQSの基本ルールもチェックして見て下さい。これまでのランキング推移をチェックしてみても面白いかと思います。

2014年度ASPのWQSメンズランキングレースの状況(10/24時点)

2014年度ASPのWQSメンズランキングレースの状況(11/19時点)

2014 mens WQS final rank 1~10
2014 mens WQS final rank 11~20

 
まず、ワールツアー入りの資格を得るトップ10の中で、ワールドツアー最終戦の結果を問わず、ツアー残留資格となるトップ22入りしているのはフィリペ・トレド。そのため、現時点でツアー入り確定となったのはWQSトップ11までとなります。

WQSトップ11の中にも、ワールドツアーサーファーがいっぱいいますね。この中で、パイプマスターズで優勝してもトップ22に入れないのはジェレミー・フローレスのみ。つまり、ジュリアン・ウィルソン、ジャドソン・アンドレ、アダム・メリング、マット・ウィルキンソンの最終戦の成績次第で、WQS12位以下のサーファーにもツアー入りの扉が開かれるのです。

現時点のワールドツアーランクにおいて、トップ22に入っているジュリアンとジャドソンが最終戦後も現ランクをキープできれば、12位のアドリアーノ・デ・スーザ、14位のミシェル・ボウレズ、15位のジョーディ・スミスはすでにツアー残留確定なので、13位のブレット・シンプソンと16位のリカルド・クリスティがチャンスを掴みます。現実的なボーダーラインは、16位のリカルド辺りかと思います。あくまでも、確立的な話ではありますが。

今シーズンのミラクルは、何と言ってもダスティ・ペインですね。トリプルクラウン開始前、ダスティは97位でしたが、トリプルクラウン初戦で優勝、トリプルクラウン第二戦で2位となり、ツアー入りを決めたので。

ダスティのよう、数試合だけでトップ10入りするサーファーは、ワールドツアーサーファーに多いです。ジュリアンにせよ、ジェレミーにせよ、ツアー成績では残留できないかもしれないとなってからWQSプライムイベントに本気になり、わずかな試合数で結果を残すので。

ワールドツアーサーファーとWQSサーファーであっても、さほど実力の差がないと思えるサーファーは多いです。しかし、ダスティがインタビューで話していた通り、強いサーファーは運を引き寄せていると感じます。

ここで言う運とは、セットさえ掴めば確実に自分のサーフィンができるという自信であったり集中力の高さかと思います。トップサーファーレベルのスキルを身に付けるのは基本として、その先に精神力の強さが求められるかと思いました。

現段階において、ワールドツアー入りが確実ではないものの、チャンスのあるWQSランキングにいるサーファーの来シーズンを左右するのは、ツアー最終戦のパイプマスターズ。果たして、どのような結末が待っているのか楽しみです。