マット・ウィルキンソン ブローテール バックサイド

波のフェイス上ではなく、英語では「above the lip」と呼ばれるエアリアルなどといったリップを飛び越えたアクションが一般的となっているモダンサーフィン。

ただ、いきなりエアリアルと言っても難易度が高いです。そこで、中上級者ならば、フィンアウトとも言われるサーフボードのフィンが付いたエリアだけをリップ上に到達させて海面から抜くブローテールにトライして見てはいかがでしょうか。

今回の動画は、ウィルコこと、WCTサーファーのマット・ウィルキンソン(Matt Wilkinson)が自身の動画を交えながら、バックサイドのブローテールを解説する映像をお届けします。


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ブローテールのみならず、どんなマニューバでもそうですが、一つのマニューバをメイクするには「アプローチ」、「エクシキューション(実行)」、「フィニッシュ」の三段階があります。

そこで、段階毎にウィルコが解説している内容を記載します。

「アプローチ」

サーフィンで重要なのがスピード。スケートボードをやる人なら分かると思いますが、ある程度のスピードがないと逆に安定しないので何も出来ません。制御不能なほどハイスピードとなれば別ですが・・・。

そのスピードを出すために、アプローチとなるボトムターンの段階でウィルコが意識するのは、出来るだけ後ろ足のかかと側に体重をかけること。サーフィンのハウツー本を見ると、前足と後ろ足の体重比率などが表記されていますが、そこまで微細な感覚で操っているのはプロの世界の話だと個人的には感じます。

ターンのできない初級者などであれば、ウィルコの言うよう、後ろ足のかかと側に思いっきり体重をかけるようにすると、レールを入れるという意味が分かると思います。サーフボードにおけるターンの支点がなるのがフィンですから。

ボトムターンでしっかりと後ろ足のかかと側に加重後は、顔と体をマニューバ実行のセクションに向ければ、アプローチは完了となります。

「エクシキューション(実行)」

ブローテールを実行する上で重要なのは、レールを切り替えるタイミング。早すぎればフィンが波のフェイスに残った状態になるし、遅すぎればボード全体が波からすっぽ抜けることになります。

この点に関しては、何度もトライして体で覚えるしかありません。自分なりにタイミングを掴めるようになったら、フィンが抜けるタイミングで後ろ足荷重から前足荷重に移動。

すると支点が前足に変わりながら、スピードを失わずにリップ上でテールが回転すると言います。

「フィニッシュ」

フィンが再び波のフェイスに接したら、再び後ろ足にも体重をかけるとのこと。前足荷重のままだとノーズが沈んで失速するし、後ろ足の加重が強すぎるとリップに取り残さることになるので、この点も何度もトライした上で体にベストバランスを染み込ませるしかないですね。

まとめ

ブローテールは、あくまでも中上級者向けのマニューバではありますが、前半のボトムターンに関しては、初級者でも参考になる部分があったと思います。

中上級者向けの記事でありながら、敢えて伸び悩んでいる初級者にも読んでもらいたいと考えいます。サーフボードをターンさせる支点はフィン。なので、フィンの近くに体重をかけなければボードは動きません。

私も下手っぴなので偉そうなことは言えませんが、参考にしてみてはいかがでしょうか。

マット・ウィルキンソンの過去記事は、下記リンク先から参照して見て下さい。

2年間のフリーサーフ映像コンピレーション:マット・ウィルキンソン

3名のWCTサーファーによるスンバワ島トリップ パート1:マット・ウィルキンソン

21Days エイドリアン・バッカン&マット・ウィルキンソン:エピソード1

21Days エイドリアン・バッカン&マット・ウィルキンソン:エピソード2

21Days エイドリアン・バッカン&マット・ウィルキンソン:エピソード3

2013年度WCTメンズno.22:マット・ウィルキンソン