コンテストサーフィン最高峰のワールドツアーに参戦しているサーファー数が多いサーフィン大国オーストラリア。
サーフィンが初めてオリンピック競技となる2020年東京五輪では、是非ともメダリストを出したいとの思いから、サーフィンを含めた追加5種目の競技者に対し、今年から特別の金銭的支援を行う事となりました。
今回の記事は、4年後の東京五輪でメダリストになる可能性が高い競技者へと、AOC(オーストラリアオリンピック委員会)が発表した支援プログラムについてお届けします。
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オリンピックは国を代表するアスリートが出場するビッグイベントであるため、多くの国ではメダリストなどに対して自国のオリンピック委員会から報奨金が支払われます。
日本であれば、金メダルは500万円(かつては300万円でしたがリオ五輪から200万円増額)、銀メダルは200万円、銅メダルは100万円といった感じです。
この仕組みはオーストラリアも同様であり、リオ五輪でオーストラリアの選手団が獲得した総メダル数は29個。報奨金対象者は計71名で、AOCからの支払金は$1,080,000とのこと。
AOCからの支払いということで、基本的な対象競技者はオリンピック出場者なのですが、2020年東京五輪の追加種目となった競技のトップリーグ(サーフィンで言えばワールドツアー)出場者にも、結果に応じて報奨金が支払われることになったと言います。
今年を例に挙げると、メンズはまだ最終イベントが残されていますが、ウイメンズはタイラー・ライトがワールドタイトルを獲得。そこでタイラーには、$20,000の支払いが決定したとのこと。
ワールドツアーにおけるタイラーの今季獲得賞金総額は$400,500。賞金は米ドルであり、AOCからの報奨金は豪ドルなので、タイラーにとって報奨金は微々たる金額かもしれません。
しかし、マイナースポーツの競技者には大きなサポートと言えます。実際、AOCがこのようなルールを決めた背景としては、メダル獲得の可能性がある競技者に、スポーツキャリアを続けてもらうためのインセンティブとのことなので。
世の中には莫大な富を得る現役アスリートもいますが、そういった存在は一握り。日本などでは、オリンピックの時期は注目されるものの、普段はアルバイトしなければ生計を立てられないアスリートも数多くいます。
そういった点を考慮に入れ、少しでも競技に専念してもらえるよう、結果を出している競技者へ行う金銭的支援は素晴らしい試みではないでしょうか。
参照記事:「Tyler Wright Gains AOC Funding Boost For 2016 World Surf League World Title Win」