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Photo: WSL / MASUREL

2019年シーズンに大きくスケジュールが変更となるWSL(ワールドサーフリーグ)によるワールドツアーこと、CT(チャンピオンシップツアー)。

これまでCTイベント最終戦としてハワイのオアフ島ノースショアで12月に開催されているパイプマスターズが、CTイベント初戦として2月開催になると言われていましたが、スケジュール変更にハワイ側が反対。

今回の記事は、現在WSLとハワイで協議中の問題について、現地メディアが報じたニュースの内容をお届けします。


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WSLによる新たなスケジュール

ハワイのホノルル市に対してWSLが申請していたスケジュール変更は以下の通り。

12月開催のパイプマスターズを1月頭に変更

QSイベントのサンセットプロの日程変更

ウイメンズCTイベント最終戦のマウイプロの会場をオアフ島ノースショアに移動し、バンズワールドカップと同時開催にするためにスケジュールを11月終わりに変更してウェイティングピリオドを1日延長

この時点で結構サプライズではないでしょうか。2月に移動と言われていたパイプマスターズが1月頭ですし。

パイプラインを舞台にしたイベントとしては、1月中旬にバックドアシュートアウト、1月下旬からボルコムプロがある事が理由でしょう。

ヨーロピアンレグを北半球の冬にスケジュール変更との噂もあるので、1月ハワイ、2月ヨーロッパ、3月オーストラリアといったスケジュールにする都合かもしれません。

個人的にはウイメンズのマウイプロについても非常に気になります。

オアフ島でバンズワールドカップと同時開催ならば会場はサンセットになりますし、11月終わりという時期ならばCTイベントじゃなくなる可能性もありますし。

謎に包まれた不明な点だらけですね。

ハワイがスケジュール変更を了承しないわけ

パイプマスターズを含むトリプルクラウンというハワイのオアフ島ノースショア開催のイベントは、WSLのみならずハワイのコミュニティにとっても大きなインパクトがあります。

ローカルコミュニティへの経済効果といったプラスの面はもちろんのこと、イベント開催時の交通渋滞といったマイナス面もあるので。

簡単にスケジュール変更とは行かないのは当然なので、WSLは1年以上前からホノルル市の公園レクレーション局と連絡を取り合った上で12月中旬に申請を行ったとのこと。

しかし、先週になりパイプマスターズとサンセットオープンの日程変更は、11月9日のデッドラインまでに申請していなかったので、ルールを守らない以上、認められない恐れがあるとの連絡を受けたそうです。

そこで、WSLのソフィー・ゴールドシュミットCEOはホノルル市長に面会しようと金曜日に急遽ハワイ入り。

このソフィーの行動に対し、同市長としては不愉快だったのか代理人を通し「申請許可の期日を守らないばかりか、アポなし訪問だった」との声明を発表。

一連のやり取りを見ている限り、両者の間には以前から溝があり、今回の件は理由付けに利用されただけのようにも感じます。

サーファーの意見は

2000年度ワールドチャンピオンであり6×トリプルクラウンチャンピオンであるサニー・ガルシアは以下のコメントを寄せています。

この問題って、WSLとホノルル市だけのものじゃないでしょ。俺たちサーファーに直結した問題で、最も影響を受けるのはハワイアンサーファーだし。

もちろん、ノースショアの観光やビジネスもそうだし、コンテスト観戦を楽しみにしてくれるファンもそう。

経済面やハワイアンキッズにとってビッグイベント開催は大きなチャンスという点を考えると、市長が俺たちのことを全く無視したような態度にはガッカリだね。

まとめ

個人的な意見としては、最終的にはWSLの意向通りになるのではないかと思います。

WSLはホノルル市の公園レクレーション局と事前協議を行った上での申請だったので、ミスがあったとすれば同局の問題ですし。

運営陣がサーファー主体であったASPからビジネスマン主体のWSLに組織変更後、ハワイとの揉め事が増えているような…。

何はともあれ、早く決着がつかないとすっきりしない問題なので、早期解決をお願っています。

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参照記事:「Dispute over permitting may jeopardize WSL tour in Hawaii

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