via WSL

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、すべてのイベントを自粛しているWSL(ワールドサーフリーグ)。

これまでは5月末までの自粛を発表していましたが、新たに6月末まで自粛を延長すると発表しました。

また、自粛延長に伴い、来年2021年のツアー構造を大幅に改革するという大変革に関する内容も発表しています。

今回の記事は、WSLによるサーフィンコンテストの自粛延長やツアー改革に関するニュースをお届けします。


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WSLイベントの自粛延長について

5月末までの予定であったイベントのキャンセルや延期といった自粛について、現時点においては6月末まで延長することを発表しました。

WSLのエリック・ローガンCEOによるコメントは以下の通り。

今年のいつ、どこでサーフィンコンテストを開催可能になるのかはまだ不明瞭です。

我々は引き続き、政府、世界中の保健当局、ローカルコミュニティと連携しながらこの問題に取り組んでいこうと考えています。

現時点において6月末までイベントを開催できないということで、オイリオプロ(ブラジルCTイベント)は正式に延期となりました。

次なるツアーイベントに関するアップデートは6月1日の予定となります。

WSLツアー変革について

ここ何年も話題となり、WSL関係者が公言していたものの実現には至らなかったツアーの大変革。

頓挫したかのように思えていたツアー改革ですが、実は秘密裡に進んでいて、2022年以降に実行に移す予定だったそうです。

でしたが、今年のツアーが自粛となって時間が空いたことからツアー改革に注力できるようになり、予定よりも早い来年2021年に改革実行に至るとのこと。

大まかな変更点は以下となります。

1. シーズン最終日にトップサーファーによる直接対決となるヒートでワールドチャンピオン決定

2. CTとCS(チャレンジャーシリーズ)は開催シーズンをずらした別スケジュール

3. CSとQS(クオリファイングシリーズ)を明確に区分け

シーズン最終日にトップサーファーによる直接対決となるヒートでワールドチャンピオン決定

従来であればイベント結果に応じたポイントの合算でワールドチャンピオンを決定していて、ポイント差が大きい場合にはCT最終戦を前にワールドチャンプが決定することもありました。

ですが、WSLがデータとして出したこともあるのですが、タイトルレースが繰り広げられる最終戦、そしてすでにワールドタイトルが決定した最終戦では視聴者数が圧倒的に異なるとのこと。

そのため、かねてから計画されていた最後の最後でワールドチャンピオンを決めるという流れに行き着いたそうです。

昨年のタイトルレースは、イタロ・フェレイラとガブリエル・メディナがパイプマスターズのファイナルでワールドタイトルをかけて直接対決し、大いに盛り上がったので楽しみな改革ではないでしょうか。

CTとCS(チャレンジャーシリーズ)は開催シーズンをずらした別スケジュール

これまでCT、CS(QSで最もグレードの高い旧QS10,000イベントの新しい総称)、QSは年間を通して開催される予定でしたが、CTとCSの開催シーズンを分けるとのこと。

まだ具体案は発表されてないのでざっくりとしたイメージを伝えてしまえば、年間の前半をCT、後半をCSにするといった感じです。

この利点としては、前半でCTイベントを全て終えればCT残留サーファーが決まります。となれば、残留を決めたCTサーファーは後半に開催されるCSに出場する必要はなく、ツアー以外のことに時間を割くことができます。

一方、ツアー落ちが決まったサーファーは、すでにCTは終わっているので、リクオリファイを目指してCSだけに専念できるというメリットがあります。

ただし、これを実現するには3~12月というCTイベントスケジュールを短縮しなければなりません。

なぜなら、今年で言えばCSイベントは世界各地で8戦予定されていて、CTイベントが従来通りならば、CSイベントの開催時期は1~2月のみとなり、全ての開催は不可能となるためです。

そこで以前に計画していた1月のパイプマスターズからシーズンをスタートして8月にフィニッシュといった変更になるのかなど詳細が気になるところです。

CSとQS(クオリファイングシリーズ)を明確に区分け

CSとは昨年まではQS10,000イベントであり、昨年までのWSLイベントとしては、CTが1部リーグ、QSが2部リーグという位置付けでした。

でしたが、今年からCTが1部リーグ、CSが2部リーグ、QSが3部リーグと区分けされるようになりました。

CTは言わず知れたサーフィンのワールドツアーであり、コンテストサーフィンの最高峰。

CSはCT入りを目指すサーファーにとっての主戦場となります。

QSはCT入りを目指すサーファーが避けては通ることのできないCSイベントの出場権を得るための舞台であり、リージョナルイベントが多いのであまり遠征費を費やすことなくポイントを獲得できるそうです。

昨年までのQSは、QS10,000に次ぐイベントはQS6,000でしたが、今年からはQS6,000がQS5,000へと獲得可能なポイントがダウン。

つまり、QSイベントのみからのクオリファイはさせず、あくまでもCT入りするにはCSイベントに出場しなければならないルート作りをしたといった印象です。

また、QSイベントは従来の国際イベントと言うよりも、大陸ベースのイベントといった対象となる枠組みを狭めた感じがします。

まとめ

かなり大掛かりな変革となるので、まさかこのタイミングで発表になるとは意外でした。

大枠が分かったということで、気になるのは今後徐々に発表されていくであろう詳細に関してですね。

たとえば、シーズン最終日のトップサーファーによる直接対決ですが、トップサーファーを選ぶのはこれまで通りにシーズン中の獲得ポイントでしょう。

となると、CTランク1位と2位のサーファーで合計ポイントに大きな開きがあった場合、直接対決のヒート結果のみでワールドチャンピオンを決めるのは公平ではないので、どのような対応するのかなど気になるポイントが多々あります。

今後も詳細が発表され次第、情報をお届けしていくので楽しみにしてください。

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