
Photo: WSL / KIRSTIN SCHOLTZ
毎年ISAF(The International Shark Attack File)が発表している世界における年間のシャークアタック発生件数。
当サイトではこれまでに2015年、2016年、2017年のデータを紹介してきました(なぜか昨年2018年は抜けていたのですが…)。
今回の記事は、世界中で発生した2019年のシャークアタック件数や発生エリアといった各種データをお届けします。
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シャークアタックの種類
一口にシャークアタックと言っても種類は様々。人間が直接襲われるケース以外では、例えば乗船しているボートに噛みついてくるといったケースもあります。
今回の記事で紹介するのは、全てのシャークアタックを対象にしています。ただし、人間が襲われたケースは大きく分けて2種類あります。
一つはサメが自発的に人間を襲った場合の「unprovoked attack」、もう一つは人間から接触したことにより防衛本能で襲った場合の「provoked attack」。
サーファーがシャークアタック被害に遭うケースの大半は、波待ち中などに発生するので「unprovoked attack」に該当します。
シャークアタック発生件数
2019年に世界で発生したシャークアタック件数は、「unprovoked attack」が64件、「provoked attack」が41件。
上記以外には35件あり、ボートといった海上の乗り物に噛みついたケースが12件、解剖中(検死でサメに噛まれていたことが判明)が1件、水族館内でのダイバーの被害が1件。
残り3件に関しては不明ということで、海でシャークアタックのような怪我を負ったものの、もしかしたらサメ以外の生物に襲われた可能性もあるという内容とのこと。
シャークアタックと言うと命を落とすケースが多いと思われがちですが、実際には致命傷となるケースは少なく、2019年で言えば「unprovoked attack」の64件中2件のみとなっています。
シャークアタック発生エリア
シャークアタックのエリア別発生件数は以下の通り。
*11件:オーストラリア
*2件:バハマ
*1件:カナリア諸島/カリブ諸国/キューバ/フランス領ポリネシア/グアム/イスラエル/メキシコ/ニューカレドニア/南アフリカ/レユニオン島
上記の中で、致命傷に至ったケースはレユニオン島とバハマで1件ずつとなっています。
発生件数最多のアメリカのエリア別発生件数
世界の中でも群を抜いてシャークアタックの発生件数が多いアメリカ。州別の発生件数は以下の通り。
*10件:サウスカロライナ
*9件:ハワイ
*3件:カリフォルニア/ノースカロライナ
*1件:ジョージア/オレゴン/ロードアイランド/サウスカロライナ/ヴァージンアイランド
アメリカでサメと言えばフロリダが非常に有名で、毎年シャークアタックの発生件数は突出しています。
ですが、致命傷に至るケースが発生することはまずないので、誰もがサメの存在を恐れずに海に入っていると言えます。
日本でもエイや電気クラゲの被害を被ると結構な痛手ですが、ならば海に入らないと言う選択をするかと言えば答えはノーなので、似たような意識なのかもしれません。
個人的には、カリフォルニアでホホジロザメの目撃談がここ数年は増加しているように思えるので注意が必要かと思います。
例えば、良い波がブレイクしているのに明らかにサーファーの数が少なければ、ローカルに話しかけて情報収集するといった感じです。
シャークアタック発生時のアクティビティ
ここ数年増えているサーファーがターゲットになるシャークアタック件数。
2019年のシャークアタック発生時の活動別割合は以下の通り。
*25%:スイミング(海水浴)
*11%:シュノーケリング(フリーダイビング)
*8%:ボディサーフィン
*3%:スキューバダイビング
ここまでサーファーの被害が増加しているのは、おそらく世界的にサーファーの数が増加している点も挙げられるでしょう。
昔と比べてシャークアタック件数が増えた理由としては、海に入る人の数が増えたので確率が高くなったというのと同じ理由であると考えられます。
まとめ
シャークアタックはインパクトが強いニュースとなるものの、実際の発生確率は発生件数から考えて極めて低いことが分かります。
ただし、いくら確率が低かろうが、自分、家族、友達と身近な人が被害者になったとしたら確率など意味を成しません。
そのため、特に海外では初めてのエリアでは情報収集を忘れず、ローカルの常識を頭に叩き込んでからサーフィンを楽しむことがベターでしょう。
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参照記事:「Yearly Worldwide Shark Attack Summary」