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東京五輪最終選考を兼ねて中米エルサルバドルで開催された2021年ISAワールドサーフィンゲーム。

同イベントが現地時間の2021年6月6日に終了し、ついにサーフィン初開催のオリンピアンが決定しました。

今回の記事は、東京五輪出場のチケットを掴んだ男女20名ずつのサーファーに関するニュースをお届けします。


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サーフィンのオリンピック選考について

まずはサーフィンのオリンピック選考に関して、少しおさらいしておきます。

オリンピック選考にはグレードがあり、よりグレードの高いイベントで出場権を獲得したサーファーが優先されます。

オリンピック選考のグレードは以下の通り。

1. 2019年WSLのCT(チャンピオンシップツアー)ランキング

2. 2020年(コロナ禍で2021年に変更)ISAワールドサーフィンゲーム

3. 2019年ISAワールドサーフィンゲーム&2019年パンアメリカンゲーム

4. 日本のホスト国枠

オリンピックは平和の祭典ということで出来るだけ多くの国の参加を目指しているので、国別の出場枠の上限が求められていて、サーフィンに関しては男女別で2人まで。

つまり、オリンピック選考で最もグレードの高い2019年CTランクですでに2枠が決まっている国に関しては、2番目のグレードとなる2021年ISAワールドサーフィンゲームで優勝してもオリンピック出場権を得ることはできません。

2021年ISAワールドサーフィンゲームでは上記のルールが該当し、メンズでは元CTサーファーのジョアン・ドゥルが優勝したものの、ジョアンはフランス代表であり、すでにフランス代表の2枠はCTランクで決まっていたのでオリンピック出場はできません。

このルールは日本代表にも当てはまり、2019年ISAワールドサーフィンゲームで大陸枠での暫定オリンピック出場権を得ていた村上舜と松田詩野も残念ながら出場権を失うことになりました。

サーフィンのオリンピック出場選手について

まずは終了したばかりの2021年ISAワールドサーフィンゲームの結果から。

メンズ

ウイメンズ

ここからは東京五輪最終選考を終えたことで決定したオリンピック出場選手を紹介します。

メンズ

ガブリエル・メディナ(ブラジル)
イタロ・フェレイラ(ブラジル)
コロヘ・アンディーノ(アメリカ)
ジョンジョン・フローレンス(アメリカ)
オーウェン・ライト(オーストラリア)
ジュリアン・ウィルソン(オーストラリア)
ジェレミー・フローレス(フランス)
ミシェル・ボウレズ(フランス)
ジョーディ・スミス(南アフリカ)
五十嵐カノア(日本)
大原洋人(日本)
和井田理央(インドネシア)
レオン・グラツァー(ドイツ)
ミゲル・トゥデラ(ペルー)
ルッカ・メシナス(ペルー)
マニュエル・ルマン(チリ)
フレデリコ・モライス(ポルトガル)
ビリー・ステアマンド(ニュージーランド)
ラムジ・ボウキアム(モロッコ)
レアンドロ・ウスナ(アルゼンチン)

ウイメンズ

カリッサ・ムーア(アメリカ)
キャロリン・マークス(アメリカ)
タティアナ・ウェストン・ウェブ(ブラジル)
シルヴァナ・リマ(ブラジル)
サリー・フィッツギボンズ(オーストラリア)
ステファニー・ギルモア(オーストラリア)
ブリッサ・ヘネシー(コスタリカ)
レイラニ・マッゴーナグル(コスタリカ)
ジョアン・デフェイ(フランス)
ポーリン・アド(フランス)
ヨランダ・セケリア(ポルトガル)
テレサ・ボンヴァロト(ポルトガル)
ダニエラ・ローザス(ペルー)
ソフィア・ムラノビッチ(ペルー)
前田マヒナ(日本)
都筑有夢路(日本)
ビアンカ・ビュイテンダグ(南アフリカ)
アナト・ルロワール(イスラエル)
エラ・ウィリアムス(ニュージーランド)
ドミニク・バロナ(エクアドル)

少し分かりづらい点について補足説明をしていきます。

まず、今イベントでメンズはトップ5、ウイメンズはトップ7がオリンピック出場権獲得となります。

ですが、最もグレードの高い2019年CTランクからすでに出場権を得ているサーファーが含まれた場合、該当サーファーは除外となるのでメンズは6位以降、ウイメンズは8位以降が繰り上げとなります。

メンズは五十嵐とジェレミーがトップ5に入ったので7位まで出場権獲得ですが、6位の村上は国別の枠で日本は五十嵐と大原で上限に達したので、さらに繰り上げで8位までが対象となりました。

ウイメンズはサリーがトップ7に入ったので8位までが繰り上げとなりますが、さらにすでに国別で上限に達したアメリカ代表のアリッサ・スペンサーが7位に入ったので9位までとなりました。

ちなみに、9位は都筑とフランス代表のヴァヒネ・フィエロが同率ですが、フランス代表もすでに枠が上限に達しているので、ヴァヒネは出場権獲得に至りませんでした。

インドネシアの和井田については2021年ISAワールドサーフィンゲームでは25位なので、今イベントではオリンピック出場権を得ていません。

なのですが、2019年ISAワールドサーフィンゲームの大陸枠で村上に続くアジア2番手となり、村上は暫定出場権を失ったことから、和井田が繰り上げで出場権を得ることになりました。

個人的に最も不思議な立ち位置にいるのが、2004年ワールドチャンピオンで2019年ISAワールドサーフィンゲームで優勝したソフィア・ムラノビッチ。

ペルー代表のソフィアは、2019年ISAイベントで優勝したものの、大陸枠ではアメリカ大陸の代表は2019年ISAイベントではなくパンアメリカンゲームで決まり、ダニエラ・ローザスとなっていました。

そしてダニエラは今イベントにて4位となり、ダブルクオリファイで枠が余ったので、2019年ISAイベント優勝のソフィアが選出されたのでしょう。

実はこの点については事前の規定がなかったので、急遽といった感じで不思議に思われた方も多かったことでしょう。

言ってみればドタバタ劇といった感じですが、これもオリンピック競技としてサーフィンが初参加であるためですね。

まとめ

何はともあれ、ようやく決定した東京五輪出場サーファーたち。

世界的な流れとしては今夏の開催はキャンセルすべきとの動きが強まっているので本当に開催されるのかどうかは未だ不明といったところ。

さらに、本当に開催となれば、術後のリハビリに励んでいるアメリカ代表のメンズは出場できるのか、もし出場できないならば誰が代理出場になるかなど気になる点は多々あります。

今後も最新情報が届き次第お届けしていきたいと思います。

イベント最終日のフル動画

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