ケリー・スレーターと並び、若干20歳という最年少記録でワールドチャンピオンに輝いたブラジル出身のガブリエル・メディナ。

欧米の若手サーファーであれば、かなり若い頃からワールドツアー開催地であるクラウドブレイク(フィジー)、チョープー(タヒチ)、パイプライン(オアフ島)へのトリップが盛んに行われています。

しかし、ほとんど上記サーフエリアでの経験もなかったガブリエルが、経験不足のハンデを背負いながら、なぜ活躍できたのか?その理由は、ガブリエルのホームブレイクにありました。


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ガブリエルが育ったのは、サンパウロ州のマレシアス(Maresias)。ビーチブレイクのマレシアスはインサイドブレイクがメインで、サイズアップすると強烈なカレントが発生し、パワフルなホローウェイブがブレイク。

サイズが小さくなると、パワーのあるアクション向けの波質になるそう。つまり、マレシアスの波を乗りこなせるようになれば、世界中のどのサーフスポットに行っても、対応できると言います。

そんなガブリエルが、サーフィンで身を立てようと決意を固めたのは12~13歳の頃。義理の父でありサーフショップのオーナーであったチャーリー、幼い頃からの親友であるミゲル・プポの父親が元プロサーファーであったりと、環境に恵まれた点もありますね。

環境に恵まれただけでなく、ガブリエルの上達の一因は、とにかく波に乗りまくる点にもあったそう。至る所にピークがあるビーチブレイク育ちのガブリエルは、一本の波に乗ると、元のピークに戻るのではなく、波がブレイクしそうなピークに移動しては乗っていたと言います。

コンテストでもスタイルは変わらず、波に乗りまくる上に、リスキーなマニューバも臆することなくトライしたそうです。つまり、コンテストでも無難にまとめて勝つ戦略ではなく、フリーサーフィンの延長線上といった感じですね。実際、ワールドジュニアに出ていた頃も、一本の波で2回もエアーを入れたりと、サーフィン先進国の若手サーファーとは明らかに異なったスタイルでした。

そんな大胆なアプローチ、そしてマレシアスで培ったオールラウンドなスキルにより、2014年にマックスサイズとなったチョープーでは、ファイナルでケリーを破る快挙まで成し遂げてしまったことは記憶に新しいかと思います。

ガブリエルと同じことをすれば、誰でもワールドチャンプになれるわけではありません。人それぞれにタイプが異なりますので。ただ、参考してみて、プラスになる点を取り入れてみてはいかがでしょうか。

ガブリエルの過去記事は、下記リンク先から参照して見て下さい。

2014年度ASPメンズワールドチャンピオン:ガブリエル・メディナ

2013年度WCTメンズno.14:ガブリエル・メディナ

得意のエアーで飛びまくるフリーセッション:ガブリエル・メディナ

ローワーズでのフリーセッション:ガブリエル・メディナ

ワールドタイトル目前のガブリエルをクローズアップしたドキュメンタリー