アウトでは台風スウェルがキレイなブレイクを見せる中での心が沸き立つパドルアウト。ラインナップまであと一歩という時に、メラメラとセットが入ってくる様子が。
確実にセットを喰らうポジションにいて、下手をすればリップが直撃するインパクトゾーンに入る可能性も高い場合にどうしますか!?
1. 何が何でもドルフィンスルー(英語:duckdive《ダックダイブ》)
2. インサイドにサーファーがいない事を確認した上でボードを捨てて潜る
1を選択した場合、全力でレールを握ってドルフィンスルーしても、水中で衝撃波を受けた瞬間にサーフボードが吹っ飛んで行く場合もあります。
2を選んだ場合、水中に潜っている間にリーシュコードが引っ張られる感覚が消えてリーシュコードが切れたり、サーフボードが波の衝撃をモロに食らって真っ二つになることも。
今回の記事は、ビッグウェイブサーファーがどのような時に、ドルフィンスルーもしくはサーフボードを捨てる選択をするのかに関する内容をお届けします。
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今回の疑問に答えてくれるのは、パドルインサーフにおける現ビッグウェイブサーフシーンの最高峰と言えるマウイ島ジョーズをも攻めるビッグウェイブサーファーのリッキー・ウィットロック「Ricky Whitlock」(29歳)。
シチュエーションによりけりだけど、15フィートのホワイトウォーター(波がブレイクした後の白い泡)ならダックダイブするね。
でも、ダブルアップする6フィートが頭上に直撃しそうな状況で、ドライリーフ(リーフが海面から突き出ているほど浅い海域)や水深がほとんどないような場所なら、ボードを捨てるかな。
一般サーファーなら、6~8フィートのコンディションの場合はダックダイブするほうが危険だろうね。
波のサイズ表記ですが、フィートで表現する場合は波を正面から見たフェイス、波を裏側から見たハワイアンスケールという測り方で大きくサイズは異なります。
個人的な感覚として、カリフォルニアとビッグウェイブサーフシーンがフェイス表記、カリフォルニア以外のエリアがハワイアンスケールと思います。
ハワイアンスケールで3フィートがおよそオーバーヘッド、6フィートでダブルオーバーヘッドほど。フェイス表記だと、6フィートがハワイアンスケールでいう3フィートと半分ほどといった感じ。
今回の場合は、リッキーはサンディエゴ出身のカリフォルニアサーファーですが、ハワイアンスケールでの話だと思います。
さて、リッキーの説明はまだ続き、ボードを捨てることにはリスクがあるので、出来るだけダックダイブするとのこと。ただし、使用しているボードサイズ、お化けセットが入った時のラインナップのポジションと、様々な要因を考えての判断と言います。
大抵はダックダイブを選ぶね。だって、ボードを捨てるってことは、ボードが折れたり、リーシュコードが切れるリスクがあるんだから。
ただし、例外はあるよ。ジョーズ(マウイ島)でサーフしてると、ベン・ウィルキンソンはハワイアンスケールで20フィートの波でも、10フィート台のボードで普通にダックダイブしてるけど、あれは化け物。
オレはジョーズ用のガンではダックダイブできないから、ジョーズではダックダイブしようとは思わないんだ。
なんだか、凄いレベルの話になってしまいました・・・。ちなみに、ジョーズ用ガンがどういったものなのかは、下記リンク先からチェックして下さい。ショートボードの次元を超えています。
マウイ島ジョーズでのパドルインサーフ仕様の特注ボード:シェーン・ドリアン
話を一般レベルに戻すと、こういった話題になると経験が全てですね。一概に、このサイズになったらボードを捨てろとは言えません。
というのも、同じサイズの波であっても、波のホレ方やパワーなどが違います。そのため、自身で経験を積んだ上で判断を下そうという、身も蓋もない記事になってしまいました(笑)。
参照記事:「When is a Wave too Big to Duck Dive?」
リッキー・ウィットロックの過去記事は、下記リンク先からチェックして下さい。