ついに今季2018年シーズンのワールドツアーがスタートし、ゴールドコーストを舞台にしたCT(チャンピオンシップツアー)初戦も無事終了しました。
その今シーズンですが、イベントフォーマットにいくつかの変更点が加えられています。
今回の記事は、昨シーズンから変更となった2018年CTイベントフォーマットに関するニュースをお届けします。
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2018年CTイベントフォーマットの変更点について
2019年のワールドツアー大変革を前に、今季もかなりの変更が加わっています。すでにお届けしているツアー会場の変更だけでなく、イベントフォーマット自体にも変更があるのです。
大きな変更点は3点となり、以下の通りとなっています。
クオーターファイナル前の敗者復活戦中止
ワールドツアーでは男女共に3人ヒートのラウンドが2つあります(メンズはラウンド1と4、ウイメンズはラウンド1と3)。
3人ヒートでは2位と3位のサーファーは敗者復活戦のネクストラウンド進出となるので(1位通過は敗者復活戦をスキップ)、3人ヒートは「non-elimination」ラウンドと呼ばれています。
でしたが、クオーターファイナル直前となるメンズのラウンド5とウイメンズのラウンド4の敗者復活戦が今季からはなくなりました。
メンズのラウンド4とウイメンズのラウンド3にて、1位と2位がクオーターファイナル進出、3位がイベント敗退となります。
デュアルヒートの適用拡大
WSLによると「オーバーラッピングフォーマット」と呼ばれ、これまでは「デュアルヒート」と呼ばれていたフォーマット。
どのようなものかと言うと一つのヒート時間が半分経つと(30分ヒートなら15分)、次のヒートがスタートとなり、二つのヒートを同時進行。要するにトータルヒート時間が短縮されます。
もともとケリー・スレーターがフィジーで開催した仲間内のイベントで取り入れたフォーマットで、WSLではパイプマスターズで適用していました。
と言うのも、ハワイイベントでは海はみんなのものであり、コンテストで独占する時間を短くするためにマンオンマン(2人)ヒートは原則認められていません。
トリプルクラウンのQSイベントを見ても、ハワイ以外の開催地となるQS10,000イベントとは異なり4人ヒート進行ですし。ただ、パイプマスターズだけは特例としてデュアルヒートでの開催となっています。
そのデュアルヒートが今季からは、ゴールドコースト、フランス、ベルズビーチ、ジェフリーズベイ、パイプラインで適用可能になったとのこと(ゴールドコーストとフランス以外はすでに許可が下されていたそうです)。
トータルヒート時間短縮となるフォーマットなので、パイプラインを除けば、基本的にはイベント期間にコンディションが良くなる時間が短い時のみ適用となる事でしょう。
イベント結果に応じた獲得ポイント変更
こちらは正式な発表はされていないと思うのですが、大きな変化と言えます。メンズとウイメンズのCTイベント結果の獲得ポイント変更は以下の通り。
1位:10,000(10,000)
2位:7,800(8,000)
3位:6,085(6,500)
5位:4,745(5,200)
9位:3,700(4,000)
13位:1,665(1,750)
25位:420(500)
*ウイメンズ
1位:10,000(10,000)
2位:7,800(8,000)
3位:6,085(6,500)
5位:4,745(5,200)
9位:3,085(3,300)
13位:1,390(1,750)
【注】カッコ内の数字が昨シーズンまでの獲得ポイント
変更点は優勝以外の順位となった場合の獲得ポイントがわずかに少なくなっています。理由があっての変更のはずなので、どのような計算をもとにこのような数字にしたのかは気になるところです。
ちなみに豪スタブ誌によると、ミック・ファニングが僅差でケリー・スレーターを破ってワールドタイトルを獲得した2013年のポイントを今季ルールに当てはめて見ると、ケリーがミックのポイントを上回る興味深い結果となるそうです。
まとめ
CTイベント獲得ポイントを除けば、今季変更点の2点はトータルヒート時間を短くすることにフォーカスを当てた内容となっています。
ドリームツアーと呼ばれるワールドツアーは「ベストサーファーにベストウェイブを」というテーマですが、自然相手のスポーツなので波を外すことはあります。
そういった点を考慮に入れ、出来るだけ良いコンディションでの開催というベターな方向を目指しての素晴らしい改良ではないでしょうか。
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参照記事:「New Innovations Mark 2018 Launch of the World Surf League Championships Tour」