現地時間9月9日(カリフォルニア)、ケリー・スレーターによるウェイブプール「サーフ・ランチ」を会場としたCT第8戦「サーフ・ランチ・プロ(Surf Ranch Pro)」が終了。
ファイナル開催となったイベント最終日の本日、メンズはガブリエル・メディナ、ウイメンズはカリッサ・ムーアの優勝にて、サーフ・ランチ初開催となったCTイベントが幕を閉じました。
今回の記事は、サーフランチプロのイベントレポート、動画、最新CTランキングなどといったニュースをお届けします。
スポンサーリンク
サーフランチプロ
全く同じ波に同じ本数乗れることから、上手いサーファーが必ず勝つと言われているウェイブプールイベント。そんなイベントがCTレベルで初開催となったのが今回のサーフランチプロ。
ファイナルの本日は、メンズサイドでは予想通りにガブリエル・メディナとフィリペ・トレドの激しい争いが展開することに。
これまでのスコアを見ている限り、9ポイント台を出すにはビッグマニューバもしくはパント2回がスタンダードといった感じでした。
そのスタンダードを越えて見せたのがフィリペ。何と一本の波で3回もエアリアルをメイクし、今イベント史上最高得点となる9.80をマーク。
"They want more? I'll give them more" @toledo_filipe #SurfRanchPro @hurley pic.twitter.com/v7KFEI8tqj
— World Surf League (@wsl) 2018年9月9日
一方のガブリエルもフィリペに負けず、QR(クオリファイングラウンド)同様にフロントサイドでカラプトをメイクして9.13をマーク。
両者ともにフロントサイドで9ポイント台を出したので、後はバックサイドでのスコア次第となり、バックサイドではガブリエルが8ポイント台後半、フィリペが7ポイント台をスコア。
結果的に、ガブリエルがいかにオールラウンドなサーファーであるのか見せつける格好となり、タヒチイベントからの2連勝を決めました。
さて、フィリペとガブリエル以外では、今季2戦目のCTイベント出場となったケリー・スレーターが3位という結果を残すことに。
ケリーはキングらしく、ラストランとなったレフトではスーパーディープにバレルを攻め、確実に潰されたと誰もが思っている中でバレルを抜けてきたりと見せ場も作っていました。
QRでの活躍同様、ファイナルでも見事なサーフィンを見せた五十嵐カノアはトータルスコアではケリーに次ぐ4位となり、イベントフォーマットによりCTイベント結果としてはケリーとの同率3位となっています。
メンズ同様、フロントサイドとバックサイドの両方でハイスコアを叩き出すオールラウンドサーファーに軍配が上がる事となったウイメンズ。そのサーファーこそ、カリッサ・ムーアです。
Congratulations @rissmoore10, winner of the Surf Ranch Pro pres. by @hurley 🏆 pic.twitter.com/t5TD5SHrJO
— World Surf League (@wsl) 2018年9月9日
バックサイドが苦手なステファニー・ギルモアはQR同様にレフトのスコアが伸び悩んだものの、タイトルレースを争っているレイキー・ピーターソンには0.13ポイント差で競り勝ち、2位の結果を残しました。
ファイナルに向けて隠し持っているマニューバがあると語ってキャロリン・マークスは、フロントサイドとなるレフトで着地がかなり危なっかしかったもののエアリバースをメイク。
ウイメンズでエアリアルをメイクしたサーファーは皆無に近かったのでどのようなスコアがコールされるのか気になりましたが、7ポイント台とシビアな判定が下されることに。
ローンチからランディングまでの動作がスムーズではないのがポイントだとは思うのですが、そこまで厳しい基準にしているとエアリアルをトライするウイメンズがいなくなると個人的には感じてしまいました。
完璧なエアリアルよりもリスクの低いターンの方がスコアが付くとなると、トライする意味がなくなるので。
「エアリアルを取り入れる」や「やっぱりターンだけで行く」といった動向は、ウイメンズでは昔から行きつ戻りつを繰り返していますが、エアリアルの反復練習可能なウェイブプールの存在により、そろそろ変革の時代が目の前まで来ているのかもしれません。
本日の結果
*メンズ
*ウイメンズ
ハイライト動画
最新CTランキング(トップ10)
*メンズ
全ランキングはこちら
メンズは3位のジュリアンがポイントを離されたことから、フィリペとガブリエルのタイトルレースとなりそうですね。
注目は9位へとランクアップした五十嵐カノア。おそらくカノアにとって初のトップ10入りだと思うのですが、ツアー3年目にして着実にステップアップしています。
*ウイメンズ
全ランキングはこちら
ウイメンズはステフがリードを広げる展開となることに。今季は優勝3回、準優勝2回と圧倒的な強さなので、レイン・ビーチリーの記録に並ぶ7度目のワールドタイトルも現実的となってきました。
まとめ
男女共に次なるCTイベントの舞台はヨーロッパに移り、ヨーロピアンレグの初戦となるのはフランスイベント。
フランスイベントのウェイティングピリオドは10月3~14日の設定となっています。
-----
メンズ「Surf Ranch Pro」
ウイメンズ「Surf Ranch Pro」