なかなか簡単には上達できないサーフィン。
だからこそ面白いとも言えますが、歯がゆくもあり、上達のヒントを欲しいサーファーも多いはず。
今回の記事は、トップレベルのサーフコーチたちがサーフィン上達の秘訣を教えてくれるインタビュー記事をお届けします。
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コンテストサーフィンにおいて最高峰の舞台となるのがワールドツアー。
そのワールドツアーに属するCT(チャンピオンシップツアー)サーファーを指導するグレン”マイクロ”ホール、クリス・ギャラガー、アンディ・キング、リチャード”ドッグ”マーシュが、インタビューに答えてくれたサーフコーチたち。
ここからは、各サーフコーチが教えてくれるサーファーがサーフィンを改善するために行うべきアドバイスを紹介していきます。
グレン”マイクロ”ホール
CT引退翌年からサーフコーチとして手腕を発揮したマイクロ。マット”ウィルコ”ウィルキンソンをCTランク上位に押し上げ、タイラー・ライトはワールドチャンピオンに輝きましたね。
現CTサーファーで言えば、オーウェン・ライト、コナー・コフィン、サリー・フィッツギボンズ、ブリッサ・ヘネシーなどの指導を行っています。
そんなマイクロによるアドバイスは以下の通り。
中級サーファーに共通してよく見られるミスが、パドル前のコンディションチェックを怠る点。海に入る前に10分でもチェックすれば全然違うんだから。
チェックさえすれば、事前にポジショニングやカレントといったラインナップ全体を把握できるのに、それをしないとただ疲れてフラストレーションが溜まるだけ。
トッププロはコンテストでもフリーサーフィンでも、しっかりとコンディションチェックを怠らない。
どんなに波が良くてすぐに入りたくても、先走らない方が良い事を知っているから。そうしないと、ベストウェイブを掴めないからね。
だからこそ、僕のアドバイスとしてはビーチで十分に時間を取って海をチェックすること。そうすればクオリティの高い波に乗れるチャンスが増して、よりサーフィンを楽しめることになるよ。
クリス・ギャラガー
かつてはCJとダミアンのホブグッド兄弟、ここ3年はジョーディ・スミスのコーチを務めるクリス。また、アメリカ代表チームのコーチにも任命されています。
クリスによるアドバイスは以下の通り。
サーフィン上達の上で一つアドバイスをするなら、波とのリズムを意識すること。リズムって言うとあまりに幅広い意味になるけど、リラックスして波と一体化するって意味で。
多くのサーファーは波に乗ると焦って体や腕が前のめりになるけど、スケートボードに乗ってる時はそんなことないでしょ!?サーフィンも同じこと。
修正方法としては、後ろ足をしっかりとサーフボードのテール部分に乗せ、リラックスしたスタンスを取ること。
ゴルフなんかもそうだけど、スタンスが誤っていたらちゃんとしたスイングができないし。スタンスを意識できるようになれば、かなりサーフィンが変わるはずだよ。
アンディ・キング
長年に渡りレッドブルのサーフコーチを務め、現在はサーフィンオーストラリアのナショナルコーチを務めたり、ここ2年はジュリアン・ウィルソンにも指導しているアンディ。
アンディによるアドバイスは以下の通り。
ハイパフォーマンスやコンテストサーフィンに限って言えば、お決まりのアプローチは避けることにしてるんだ。だって、波はどれ一つ同じじゃないから、いくらシナリオを立てても意味がないから。
ジュリアンを例に挙げると、僕らのトレーニングスタイルは居心地の悪いコンディションに身を置くこと。だから、海でのトレーニングではコンディションの悪いサーフスポットを選んでサーフさせるんだ。
コンディションが悪ければ悪いほど、一瞬一瞬の判断が重要になるからね。そんな練習を積めば、コンテストではどんなコンディションであろうとリラックスして臨めるようになる。
決して楽しいとは言えないトレーニングだけど、その発想を持って練習していけばきっとプラスになると思うよ。
リチャード”ドッグ”マーシュ
ライアン・カリナン、フレデリコ・モライス、レオナルド・フィオラヴァンティといったサーファーのコーチを務めているドッグ。
ドッグのコメントは以下の通り。
サーフィンはとてもテクニカルなスポーツで、重心、スタンス、体の捻り、ボードスピードとかあらゆる要素から成り立っているから、全ての要素をまとめて改善させるのはちょっと難しいかな。
そこでベストなのが、各要素を分解していって一つのマニューバからスタート。トップサーファーもやっている手法で、一回のセッションで一種類のエアリアルにひたすらトライし続けるって感じ。
流れとしては、事前準備、目標設定、実地、ビデオ分析、改善点の洗い出しってところかな。
何もこれはトッププロだけじゃなく一般サーファーにも有効で、例えばターンを改善させたいなら、どういったターンを目指すのか考え、海では多少セクションを無駄にしようともターンの練習を続ければ、確実に成果は出るはず。
そんな感じで、一つ一つのマニューバに取り組む方がシンプルだし、結果的に全体のパフォーマンス向上に繋がるだろうね。
まとめ
どんなにサーフィンが上手くなりたいと思っていても、海に入ってしまうと無我夢中になってしまう方も多いのではないでしょうか。
もちろんサーフィンは楽しむために行っている方が大半なので、楽しめればそれで十分とも言えますが、上手くなればなるほど、楽しさは倍増していきます。
今後のサーフィンライフに向け、今回のアドバイスを参考にしてみてはいかがでしょうか。
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