Photo: WSL / KELLY CESTARI

ESPNが若手トップアスリートを複数名ピックアップし、現役引退直後となる20年後の自分へ手紙を書いてもらうという企画。

同企画に、サーフィン界からは15歳でのCT(チャンピオンシップツアー)入りと言う男女合わせての史上最年少記録を樹立したキャロリン・マークス「Caroline Marks」(17歳)が選出されました。

今回の記事は、キャロリン・マークスが20年後の自分へと認めた手紙の内容をお届けします。


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早速ですが、キャロリンによる手紙の日本語訳を記します。

親愛なる未来のキャロリンへ

私よ、キャロリン。みんなからまだキャロリンって呼ばれてるかしら?それとも、クールなニックネームでも付いたかな?チャンプって呼ばれてるかもしれないわね。

「ヘイ、チャンプ!引退後の気分は?」って感じで。いつ頃になったら落ち着いて望んでいた家族を作るの?ハワイに家を買った?トロフィーやメダルはどこに保管してるの?

昨日引退したばかりだったことは分かってるけど、ちょっと真面目に聞いておきたいことがあるの。何回ワールドタイトルを獲得したの?4回、5回?最低でも5回は獲得してるでしょ?

オリンピックはどうだった?来年、東京でサーフィンがオリンピックデビューして、私はアメリカ代表で出場しているつもり。2024年、2028年、2032年もね。

目を閉じれば、全てのオリンピックでの金メダルがはっきり見えるわ。2年前、私は史上最年少サーファーとしてCTにクオリファイして、これまでで最も誇らしい出来事だった。

2019年シーズンもスタート間近で、アメリカ人サーファーの中でCTランクのトップ2に入ればアメリカ代表としてオリンピック出場権を得られる。

で、どうだった?アメリカ代表のユニフォームを着てオリンピックに出場した感想は?志田下では波はあった?2024年のパリはウェイブプールで開催したの?

色々な可能性を考えるだけでエキサイトしてくるし、タイピングしている手が震えてくるわ。2039年もまだタイピングってしてるのかしら?

怪我や体調不良などなく、20年以上健康にサーフできていることを願っているわ。大きい夢を描くなら大きなリスクも伴うけど、見返りもそれだけ大きくなるの。

だから、そんな信念のもとでライフベストが必要になるほど恐ろしいビッグウェイブにチャージしてることを期待してるわ。どんな感じだったか聞きたいけど、決して言わないで。自分で体験して驚きたいから。

ビッグウェイブ以外では、コンテストでエアリバースやバックサイドエアーをコンスタントにメイクする初のサーファーガールになりたい。

「あのフロリダ出身の子と対戦するなら、エアリアルをしなきゃ勝てない」って他のサーファーから言われるくらいに。

リサ・アンダーソンがウイメンズのレベルを高めた初のウイメンズサーファーで、その後はカリッサ・ムーアとステファニー・ギルモア。そんな存在に私もなりたいの。

ウイメンズの可能性を広げて、メンズみたいにサイズのある波でもバレルに入ったりして。

若手がチャージするようにインスパイアして、誰からも「そんなの無理よ」と言わせないくらいの存在になってね。

一番ハードワークしているサーファーとして知られるようにもなりたいし、ツアーで一番サーフィンを楽しんで、人としても最も魅力的な存在になりたい。

レジェンドって認識されたいし、サーフィン界で功績を残してみんなの記憶に残る存在にもなりたいし、自分に厳しくもありたい。

20年後の私も今の私と同じ思いかな?ドキュメンタリー制作、ヴォーグの表紙、スケルトンベイでのサーフィンなんかは達成した?オーロラを見に行った?

もう一つ、20年後の私からすればバカげた質問と思うかもしれないけど、私はまだ17歳なの。で、ジャスティン・ビーバーと会えた?

願いが叶ってることを祈ってるわ。20年後にまた。

最近の若手サーファーは比較的謙虚なタイプが多いのですが、気持ち良いくらいに大きな夢を語っている今回のキャロリン。

キャロリンと言うと、コンテストマシンさながらのバックサイドハックでスコアを重ねるイメージなので、エアリアルといったプログレッシブマニューバに意欲を持っているとは意外でした。

キャロリンみたいにトップサーファーがエアリアルを狙うようになれば、他のCTサーファーも追従せざる得ない環境となるので楽しみなところ。

早ければ、今年のサーフランチでのCTイベント辺りからウイメンズサーフィンの変革が起き始めるのではないかと期待しています。

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参照記事「NHL's Jack Hughes, MLB's Bobby Witt Jr., top young athletes write letters to future selves

キャロリン・マークスの過去記事

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