現地時間2020年2月11日(火曜)、ポルトガルのナザレにてビッグウェイブイベント「ナザレ・トウ・サーフィン・チャレンジ(Nazare Tow Surfing Challenge)」が開催。
WSL(ワールドサーフリーグ)としては初となるトウインサーフィンでのイベントと言う新たな試みでした。
今回の記事は、ナザレイベントのイベントレポート、動画、結果などといったニュースをお届けします。
スポンサーリンク
イベント情報をお届けした際には発表できなかったイベント出場サーファーおよびチームは以下となりました。
Team World (White): Sebastian Steudtner (DEU; Goofy) & Maya Gabeira (BRA; Goofy)
Team Atlantic (Brown): Grant Baker (ZAF; Regular) & João De Macedo (PRT; Goofy)
Team Europe (Purple): Nic von Rupp (PRT; Goofy) & Francisco Porcella (ITA;Goofy)
Team France (Powder): Benjamin Sanchis (FRA; Regular) & Eric Rebiere (FRA; Goofy)
Team Young Bulls (Blue): Lucas Chianca (BRA; Goofy) & Kai Lenny(HAW; Regular)
Team Portugal (Black): Alex Botelho (PRT; Regular) & Hugo Vau (PRT; Goofy)
Team Justine (Pink): Justine Dupont (FRA; Regular) surfer only/Fred David driver only
Team Brazil (Green): Rodrigo Koxa (BRA; Goofy) & Pedro Scooby (BRA; Goofy)
Team Great Britain (Red): Andrew Cotton (GBR; Regular) & Tom Butler (GBR; Goofy)
色々と不思議な点はあると思いますが、まずは出場サーファーが全19名という奇数だったので、全員が選手同士でチームを組むことができません。
そこで、ジャスティン・デュポンは選手以外とチームを組み、「チーム・ジャスティン」となっています。
チーム・オーストラリアは、オーストラリアとスペインの組み合わせとなっていますが、元々はロス・クラーク・ジョーンズが出場予定だったものの、膝の負傷が完治に至らなかったことから棄権となったためです。
チームをパッと見て興味深い点としては、チーム・アメリカがありません。
理由としては、カリフォルニアなどでビッグウェイブサーフィンでのジェットスキー使用禁止などにより、パドルインにシフトしたサーファーが多いためではないかと思います。
さて、イベント自体はモンスターウェイブに対峙すると言う事で危険なシーンも。
出場者のアレックス・ボテリョはワイプアウト後にパートナーのウーゴ・ボーがレスキューしたものの、セットが絶え間なくブレイクする状況で逃げ場を失いジェットスキーが転覆。
その衝撃でアレックスは意識を失ったままビーチまで流され、レスキューチームの救助を受けることになったとか。
その後のアレックスは病院へと搬送され、現在は安定した容態で意識もあるとのことです。
イベント結果に話すを移すと、出場サーファーの名前を一目見れば、誰が同イベントを制することになるのかみなさん予想が付いたことでしょう。
そのサーファーの名前は、ハワイアンウォーターマンのカイ・レニー。
誰もが波を乗り切ることに専念する中、カイはエアリアルをしたりと圧倒的なレベルの差を見せつけました。
マウイ島ジョーズでのトウインサーフと同じく、命を落としかねないコンディションでも遊んでいるかのようなパフォーマンスは圧巻で、メンズの勝者に選ばれました。
2名のみ参加となったウイメンズの勝者に選ばれたのは、ジャスティン・デュポン。
ジャスティンの波もサイズやホレ具合など、メンズに一切引けを取らないほどだったので強烈なチャージでした。
チームでの勝者に選ばれたのは、カイ・レニーとルーカス”チャンボ”チアンカによるチーム・ヤングブル。
チーム・ヤングブルとは、若手レッドブルライダーという意味でしょう。チーム名は、国別や大陸別などこじつけのようで面白いです。
チーム・ヤングブルはカイだけでなく、チャンボもイケイケ。パドルイン開催だった2017年のナザレイベントで優勝、2018年は2位と圧倒的な強さを見せていますからね。
そんな最強の二人がタッグを組んだということで、当然の結果と言えます。
カイ、チャンボ、ジャスティンとよくよく考えれば、全員レッドブルライダーでしたね。
最後に、カイ・レニーという存在、そしてWSLによるトウインイベントで注目を集めたことから、おそらくトウインにおけるハイパフォーマンスサーフィンの定義がはっきりしたと思います。
今後、トウインサーフィンが進化していく可能性が高いと考えると、歴史的なイベントになったと言っても過言ではないでしょう。
*ハイライト動画
-----
公式サイト「Nazare Tow Surfing Challenge」