サーフィンにおいて最も重要なマニューバと言っても過言ではないボトムターン。
ボトムターンでしっかりとスピードを付けてトップへとアプローチできれば、トップターンが上手くいかなくてもスピードによるカバーでワイプアウトは避けられますし。
このボトムターンの体重配分ですが、海外と日本でのハウツーが異なります。
今回の動画は、海外のボトムターンのハウツーで教えられている体重配分を解説した映像をお届けします。
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大別してしまえば、前足と後ろ足、つま先側とかかと側の4エリアのいずかへの加重と抜重を繰り返しライディングするサーフィン。
ボトムターンの場合、フロントサイドならばつま先側、バックサイドならばかかと側に体重をかけてレールを入れる(レールを海中に沈める)事になります。
このレールを入れる際の体重配分に関して、かつての国内サーフィン専門誌などではボトムターンの体重配分は「前5:後5」または「前4:後6」が一般的でした。
でしたが、海外トッププロによるオンラインでのハウツー動画が増えてくると、彼らが一様に口にするのは「全力で後ろ足に体重をかける」とのセリフ。
同じサーフィンでありながら、なぜこのような違いが生まれるのかというと、国内専門誌の体重配分が、レールを入れる時ではなくレールを入れた後を指しているのだと思います。
例えば、頭サイズでそれなりにパワーのある波で両足均等加重でレールを入れようとすると、レールを入れた瞬間に弾かれます。
理由としては、広い面積を沈めようとすると水圧が強くなるためであり、ならば後ろ足メインの加重にすれば沈める面積が狭くなり、後ろ足エリアが沈んだ後で前足エリアも加重していくのです。
浮力のあるボードでのドルフィンスルーでボードを沈める時、レールを掴む手の位置を平行にしないでずらすことで、ボードを沈ませやすくなるのと同じ原理ですね。
このような理由を踏まえた上で、今回の動画が示している体重配分は、レールの入れ始めは「前2:後8」。
後ろ足エリアのレールが入ってから前足エリアも加重してからの体重配分は「前5:後5」または「前4:後6」。
サーフィンは加重と抜重を繰り返すので、この後はレールを抜き、トップに行ったら今度はボトムターンとは逆のレールを入れる事になります。
ちなみに、トップサーファーが「全力で後ろ足加重」と言うのに対し、動画では「前2:後8」となっているのは「前0:後10」だとウイリーしてしまうため。
プロサーファーのセリフはあくまでも感覚で、実際には前2くらいの体重はボードが浮かないように抑えてる程度ではないでしょうか。
均等加重を鵜呑みにして、レールを入れようとするとノーズが沈んでしまったり、レールが弾かれるといった失敗をしているサーファーは試して見て下さい。
私も以前は同じ失敗を繰り返していたので…。