先日開催された1日限りでワールドチャンピオンを決めるという今季から採用された新たなフォーマットとなったWSLファイナル。
同イベントでレギュラーシーズンのCTランクトップであったガブリエル・メディナとカリッサ・ムーアが2021年シーズンのワールドタイトル獲得に至りましたね。
今回の記事は、WSLファイナルにおいてハイスコアとなったトップ10ライディング動画とジャッジ基準に関する考察をお届けします。
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まずはトップ10入りしたライディングのスコア、サーファー、スタンスを箇条書きします。
スタンスに関してはFS(フロントサイド)とBS(バックサイド)となります。
2. ガブリエル・メディナ(FS):9.00
3. カリッサ・ムーア(FS):8.93
4. カリッサ・ムーア(FS):8.63
5. フィリペ・トレド(FS):8.53
6. ガブリエル・メディナ(FS):8.50
7. フィリペ・トレド(FS):8.50
8. コナー・コフィン(FS):8.50
9. フィリペ・トレド(FS):8.40
10. フィリペ・トレド(BS):8.33
とても興味深い点として、ローワーズはライトとレフトのどちらもブレイクするのですが、トップ10スコアとなったライディングはほぼフロントサイドと言う点。
フロントの方がマニューバのバリエーションの幅が広いと言う点でハイスコアに繋がりやすいのだと思います。
ちなみに、フロントの方がバリエーションが広がる理由としては足首の可動域が理由として挙げられ、足首は前方への曲げ伸ばしはできますが、後方にはできないためと言われています。
そのような体の特性を考慮して、テールデザインが左右非対称となるアシンメトリーというボードデザインがあったりしますね。
話を戻して、上記の点を考慮に入れると、やはりCTイベント会場についてはライトとレフトの比率を一律にした方が平等なのではと感じてしまいます(現状はライトが多め)。
まぁ、レギュラーフッターは英語ではナチュラルフッターと呼ばれる事も多々あり、一般的にレギュラースタンスが多い事からライトが多めになってるとは思いますが。
またまた話を戻し、逆に唯一トップ10入りしたバックサイドはフィリペのライディングで、エアリアル無しのライディングでエクセレントレンジとなる8ポイント台をスコアしています。
バックサイドに関しては数年ほど前まではひたすら同じターンを繰り返すだけであっても、ターンの回数が多ければハイスコアが付いていたイメージがあります。
しかし、2018年シーズンからジャッジ基準が厳しくなると、ターンの回数がスコアに比例する事はなくなりました。
では、現在においてハイスコアが出るジャッジ基準はと言うと、フィリペのライディングを見ると分かりますが、クリティカルセクションを狙っているかがポイントでしょう。
ラスト2回のターンはボトムが無くなるほどのセクションでターンをしてメイクしているので。
この点は、WSLファイナルに出場したウイメンズのタティアナ・ウェストン・ウェブの戦略が物語っていると思います。
タティはグーフィーフッターですがライト狙いであり、その理由はおそらくフロントのレフトに乗ってカリッサと比較されるとパワーで劣るので、バックサイド狙いにしていたと思いますし。
ただし、バックサイドではクリティカルセクションを狙えばハイスコアを出すことは可能だけれども、ターンのみの構成では9ポイント台にまでは到達しないといった感じなのかもしれません。