Photo by Matt Dunbar/World Surf League

現地時間2024年5月29日(タヒチ)、レフトスラブ(slab:底ボレするバレル)のチョープーを舞台にしたCT(チャンピオンシップツアー)第6戦「SHISEIDO Tahiti Pro」が開催。

イベント2日目となった本日は、ウイメンズは一足先にイベントが終了となり、メンズはラウンド2のみ行われました。

今回の記事は、タヒチプロのイベントレポート、本日の結果、ハイライト動画、今後の波予報といったイベント情報に関するニュースをお届けします。


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イベントレポート

ウイメンズ

ウイメンズのクオーターファイナルから始まり、ウイメンズを3ラウンド連続開催のタイトスケジュールで終了させてしまった本日。

本日の午前は午後や明日と比べればサイズが小さかったので、そのタイミングをフル活用してウイメンズの開催に踏み切った形になります。

サイズが少し小さいと言いながらも十分なサイズでチョープーらしいコンディションになったので、安定した強さを見せたのが最強ワイルドカードのヴァヒネ・フィエロでした。

ヴァヒネがクオーターファイナルで対戦したのは、CTイベントではなくなった後のパイプマスターに輝いた経験があるモリー・ピクラム。

チョープーに似たCTイベント会場と言えばハワイのパイプラインで、モリーはパイプマスターになっているので言ってみればレフトバレルのスキルは世界トップレベル。

なのですが、モリーは5本乗って一本もバレルをメイクできなかった一方、ヴァヒネは4本乗って全てメイクしてスコアはどれも7ポイント台。

スラブコンディションになったチョープーが、いかに癖があって難しいからこそ経験値が重要なことを痛感させられる結果となりました。

セミファイナルで対戦したのはタティアナ・ウェストン・ウェブで、タティはヘビーレフトを得意とするので事実上のファイナルとなりました。

このヒートはヴァヒネが前半で8.00をスコアするとそのままヒートをリードし、ヒート後半にはダメ押しとなるハイスコア8.07でタティをコンボ(パーフェクト10をスコアしても逆転できない点差)へと追い込むことに。

しかし、その直後にタティが6.07をマークしてコンボを脱却したものの、タティが逆転に必要なスコアはパーフェクト10。

逆転は現実的ではないと思われたのですが、ヒート残り5分台でタティがパーフェクト10を叩き出してしまいました。

その結果、タティとヴァヒネのトータルスコアはタイとなり、シングルハイエストで勝るタティが逆転に成功。

なのでしたが、今度はヴァヒネがヒート残り2分を切ったところでキャッチした波で9.63をマークして、ローカルの意地を見せた大逆転劇を演じました。

ファイナルの対戦相手となったのはブリッサ・ヘネシー。

ファイナルはかなりはっきり実力差が出たという印象を受け、シンプルにヴァヒネの方がサイズのある波にチャージしてメイクと言う当たり前の仕事をこなして優勝を飾ることに。

ただ、プライオリティがある同じヒートに出場していて、これほど両者が乗る波のサイズに違いを感じるのは意外だったので、もしかしたらヴァヒネは小柄に見えるからブリッサとかなりの身長差があるのかと調べてみました。

すると、WSL公表によるとどちらも162センチと全く同じなので、ヴァヒネのチョープーにおける実力と経験が頭一つ抜けているのかなと感じさせられました。

今回の結果を見る限り、今年のパリ五輪の金メダリストはヴァヒネが限りなく近いと感じる方が大半ではないでしょうか。

ですが、CTイベントを見てもウイメンズはチョープー開催なのに、ターン勝負のコンディションでイベント開催する事も多々あります。

そしてターン勝負になるとヴァヒネよりもCTサーファーの方が有利になるので、オリンピック期間のスウェル次第で大きく結果が左右されそうですね。

優勝したヴァヒネのコメントは以下の通り。

いつかこのイベントで優勝するって分かっていたし信じていたわ。

今は全力を出し切ったから、体中が痛くてしょうがないの。

何度もワイプアウトしたし、ボードも折れちゃったし。

ラインナップは本当に狂気じみていたけど、私自身は至って落ち着いていたけど。

みんなのエネルギーが私の原動力になったから、まずはみんなへ感謝を伝えたいわ。

今イベントで私のコーチをしてくれたジェレミー・フローレス(同イベント優勝経験のあるフランス代表の元CTサーファー)にもありがとうって伝えたい。

「セミファイナルまで来たんだから、とにかく攻めるしかない」と言い続けてくれたわ。

今日のコンディションでイベントをオンにしてくれたジェシー(マイリー・ダイヤー)にも感謝。

これこそウイメンズが求めていた波だし、ウイメンズだってやれるんだって信じてくれたことが有難かったわ。

最後の感謝はチョープーで、本当にスペシャルな波だし、ヒートでは私にとってベストウェイブを届けてくれたから。

ヒート結果

メンズ

メンズはラウンド2のみ開催となり、ヒート1では現CTランクトップのグリフィン・コラピントが、ローカルワイルドカードのミヒマナ・ブレイに破れる番狂わせが発生。

スローヒートとなった同ヒートは中盤までミディアムスコアでグリフィンがリードし、中盤でようやくミヒマナが7.17をマーク。

すると数分後にはグリフィンが7.50をマークと応酬し、リードを広げる事に成功。

ヒート終盤になるとグリフィンがこのまま逃げ切るかと思いきや、残り3分台で波が入り、プライオリティを持っていたグリフィンはブロックできたもののなぜかスルーしたのでミヒマナがキャッチ。

そして7.93をスコアして逆転に成功。

その後、グリフィンはラストライドで7.07とトータルスコアを更新させたものの、逆転には及ばず1コケと言う結果となりました。

本日はコンディションが良かったのでエクセレントレンジ(8~10ポイント台のスコア)が大量にマークされました。

その中でもシングハイエストスコアとなった9.57をマークしたのはツアールーキーのコール・ハシュマンド。

パーフェクト10がスコアされたとしてもおかしくないほどパーフェクトなライディングでした。

トータルハイエストスコア17.43をマークしたのは、コールと同じくサンクレメンテ出身でツアールーキーのクロスビー・コラピント。

クロスビーが乗った波はわずか2本で、選び抜いた波で9.43と8.00をスコアする完璧な試合運びでした。

ヒート結果

ハイライト動画

波予報

明日のサイズは8~12フィートで特大セットで15フィート近いとのこと。

セットはパドルインサーフでギリギリとなるマックスアウトになる可能性も秘めているほどのコンディションになると見られます。

おそらく明日がイベント最終日になることでしょう。

まとめ

日本とタヒチの時差は19時間で、日本の方が進んでいます。

現地時間5月30日午前6時45のファーストコールは、日本時間では5月31日午前1時45分となります。

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公式サイト「SHISEIDO Tahiti Pro

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