
インドネシアと言えばレフトハンダーの宝庫で知られているので、そのインドネシアの中で貴重と言えるのがワールドクラスのライトハンダー。
そんなサーフスポットの一つが、島国であるインドネシアの中で断トツでサーファー人気が高いバリ島に位置するクラマスですね。
ロングウェイブではないものの、バレルにアクションと何でもアリなハイクオリティなブレイクであるためです。
今回の動画は、今年2025年において最大サイズになった時のバリ島クラマスでのフリーサーフィン映像をお届けします。
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インドネシアがレフトの宝庫である理由
レフトの宝庫である理由は、大きく分けてスウェルと季節風の風向きにあります。
インドネシアのメインスウェルはインド洋で発生し、ローリングフォーティーズをアフリカからオーストラリアへ向けて東進する低気圧によってもたらされます。
つまり、南側からインドネシアへとスウェルがヒットするわけです。
となれば、西向き沿岸では陸地を回り込むとレフトになり、東向き沿岸ではライトになります。
そしてインド洋は主に南半球に位置しているので、ビッグスウェルが発生しやすい時期はウインターシーズンとなる4~10月。
インドネシアでは乾季に当たる4~10月の季節風の向きは東寄りとなるので、サーフィンに適したオフショアとなるのは西向き沿岸。
要するに、ビッグスウェルが発生しやすい時期に季節風がオフショアとなるのが西向き沿岸であるため、レフトの宝庫と呼ばれています。
バリ島クラマスのサーフコンディションについて
クラマスはライトハンダーのサーフスポットであり、東向き沿岸となります。
東向き沿岸という事は、季節風がオフショアになるのは11~3月の雨季です。
ただし、雨季はビッグスウェルが発生しにくい南半球のサマーシーズンとなってしまいます。
そのため、クラマスがビッグコンディションになるのは、やはり乾季と言えます。
乾季だと季節風がオンショアとなってしまうのでバレルにはなりにくいと思いがちですが、バリ島の乾季は午前10~11時頃から季節風が強まってくるので、それまでの早い時間帯なら無風でサーフ可能な日があるためです。
ちなみに、個人的な体感としてバリ島の雨季は朝一から季節風が結構吹いているイメージが強く、インドネシア全域でそうなのかと言うと違います。
例えば、僕はかつて1月に3回くらいスンバワ島レイキーピークに行っていて、雨季のレイキーでは10~11時頃まで季節風が吹かず、それまでは無風の日が多かったので。
クラマスで今年最大サイズとなった日のフリーサーフィン動画
西向き沿岸のサーフスポットに比べると、なかなかベストコンディションになる条件が厳しくなる東向き沿岸スポットのクラマス。
しかも、地図を見てもらうと分かる通り、クラマスはスウェルウィンド(スウェルがストレートに入ってくる角度)が狭いです。
インドネシアで歓迎されるスウェルの向きは西寄りですが、クラマスは南南西くらいになってようやくストレートにスウェルが入る角度に達します。
つまりは、簡単にビッグサイズへとアップすることはないのですが、それでもインド洋からのスウェルという恵まれた環境なので、動画のようなコンディションを迎えることがあるのでしょう。
さらに、これだけビッグスウェルであってもサーフスポットがしっかりとホールドしているので、サーフスポットとしてワールドクラスである点に疑いの余地はないと言えるでしょう。
そんなクラマスが大炸裂したコンディションをじっくりとチェックして見て下さい。