Photo: Tim Mckenna

ここ最近、様々な噂話が海外サーフィンメディアで飛び交っていた2028年ロサンゼルス五輪のサーフィン競技における選考方法の変更について。

シンプルに言えば、これまでのCT(チャンピオンシップツアー)サーファー優遇の措置を厳しくし、より多くの国からの出場者を出そうと言う商業ベースとしての勢いをこれまで以上に増すと言う流れになりました。

今回の記事は、ロサンゼルス五輪サーフィン競技の新たな選考基準、そしてSNSのコメント欄で盛り上がっている賛否に関するニュースをお届けします。


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WSLとISAのこれまでの立ち位置やパリ五輪までの選考方法のおさらい

Photo: Pablo Jimenez

2020年東京五輪からオリンピック競技となったサーフィン。

ただ、その経緯が少し特殊であり、コンテストサーフィンの最高峰であるCTを運営しているのはWSL(ワールドサーフリーグ)。

一方、IOC(国際オリンピック委員会)承認団体としてサーフィンをオリンピック競技へと押し上げたのはISA(国際サーフィン連盟)。

サーフィンがオリンピック競技になる以前、WSLのCTサーファーは他団体のイベント出場を禁止されていて、当然ISAワールドサーフィンゲームの出場も禁止でした。

そのため、WSLのCTがプロ、ISAイベントがアマチュアと言う分け方をされることもしばしば。

だったのですが、ISAがIOC承認団体としてサーフィンを採用させるに至ったので、WSLもISAに歩み寄る必要がありました。

ISAとしてもスター選手であるCTサーファーの力は必要なので互いに歩み寄り、男女共に24枠ある内の10枠をCTサーファーに与えることに。

当初のISAが、それだけ大盤振る舞いしても問題なかったのは、サーフィン競技が東京五輪ではワンオフ開催(今後の開催も確定ではなくまずはお試しの一回開催)であったため。

ワンオフであったのは、サーフィンは海が無ければ開催できないと言う点も大きかったと思います。

ですが、その後のパリ、そして次のロサンゼルス、そのさらに次のブリスベンとサーフィン開催は可能と言うことで、手応えを感じたISAが手綱を引き締めたという印象を受けます。

当初はスター選手を抱えるWSLの方がパワーバランスで勝っていた印象ですが、IOC承認団体としてのISAがパワーバランスで逆転したようにも感じます。

2028年ロサンゼルス五輪の選考方法について

選考基準の大枠

*出場者は男女共に24名ずつの計48名

*男女共に各国の出場者枠は最大で3名まで

*出場権は基本的に各サーファーのイベント結果に応じるものの、2026年と2027年のISAイベントで国別団体(男女別)で優勝した国は1枠与えられるので、該当国の裁量で出場者の決定が可能

オリンピック選考イベントのヒエラルキーについて

各国の出場枠が最大3枠とある通り、4名以上のサーファーが出場権を獲得した場合はヒエラルキーの高いイベントで出場権を獲得したサーファーが優先されます。

この流れは従来と変わりません。

各選考イベントのヒエラルキーは以下となります。

1.2028年CTランキング:2028年6月までのCTランクで男女ともにトップ5が出場で、各国の出場枠は1名まで

2.2028年ISAワールドサーフィンゲーム:男女共にトップ10が出場で、各国の出場枠は1名まで

3.大陸別枠

a. Asian Games 2026:男女共に1枠で、ハイエストランクかつ資格を有するサーファー

b. Pan American Games 2027:男女共に1枠で、ハイエストランクかつ資格を有するサーファー

c. European Surfing Championship 2027:男女共に1枠、ハイエストランクかつ資格を有するサーファー

d. 2027 ISA WSG:アフリカとオセアニアの男女共に1枠で、ハイエストランクかつ資格を有するサーファー。全体のトップ25位以内という条件付き

4.2026年&2027年ISAワールドサーフィンゲーム:団体で優勝した国(男女別)が、国として1枠獲得

5.ホスト国枠:ロサンゼルス五輪の場合はアメリカで、ヒエラルキーの上層で出場枠が埋まっていない場合に適用

6.ユニバーサリティ枠:パリ五輪でも適用された枠で、今後サーフィンが盛り上がるであろう国を対象にした男女共に1枠ずつ。ただし、対象者は2027年または2028年ISAワールドサーフィンゲームで40位以内の条件付き

ISA発表による新たな選考基準に不満が殺到

今回のISAの決定事項について、CTサーファーからは話し合いの場を設けてもらえなかったなどと多くの不満が漏れています。

また、CTサーファーの出場枠を減らすという事は実力主義に反しているという意見も見受けられます。

ただ、すでに国別の上限を決めている段階で実力主義は排他していたのが現実とも言えます。

東京五輪の時で言えば、トップ10に入っていたフィリペ・トレドとケリー・スレーターは国別出場枠のために出場権を得る事ができず、代わりにCTランク11位以下で条件の合うサーファーが繰上げとなったわけですから。

フィリペに関してはCTランク4位でありながら、同年のワールドチャンプがイタロ・フェレイラ、CTランク2位のガブリエル・メディナによって出場できなかった時点で実力主義とはすでにかけ離れていました。

そのため、個人的には国別の上限を撤廃するのが実力主義にするには手っ取り早いのですが、より多くの国から出場者を出して視聴者数を稼ぎたい思惑から離れるので不可能ですね。

となると、それでもオリンピックに出場したいのならば商業ベースに乗るしかないのが現実とも言えます。

以下が賛否両論となっているISAによるSNS投稿となります。

さて、ポジショントーク的に感じるコメントもありますが、CTサーファーがコンテストサーフィンにおいてトップレベルなのは事実。

そのCTサーファーの中でも実力差は極めて大きいので、CTサーファーとCTに達していないサーファーはプロとアマチュアほどの差があると言っても過言ではありません。

もちろん、サーフィンには波運と言う要素もあるので番狂わせも起こり得ますが、見応えと言う点において欠けてしまうのは紛れもない事実でしょう。

これだけの批判が生じているので、ISAが何らかの声明を発表することになるのかどうかに注目が集まります。

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