2年前の2012年にアメリカで誕生した新たなサーフメディア「What Youth」。デーン・レイノルズなどが出演し、日本でのサーフシーンも収められて話題となったサーフムービー「Dear Suburbia」の監督であるカイ・ネヴィル、そして、米サーフィン・マガジン誌の編集長、ライター、アートディレクターが一斉に同誌を辞めて立ち上げたメディアです。
設立目的の一つは、自分たちがほんとに興味を持つサーファーだけをフィーチャーしたコンテンツを創りあげたいとのこと。
そんなWhat Youthが、18歳以下のサーファーで興味を持ったのが五十嵐カノア。日本人の両親を持ちながらカリフォルニアで育ち、世界のサーフシーンから注目を集めるスーパージュニアですね。今回の動画は、What Youthによるカノア君の最新映像をお届けします。カノア君の紹介記事については、下記リンク先を参照して見て下さい。
映像を見ると、とても成熟したスタイルに成長し、バレルも上手いです。そこで、以前にレッドブルのインタビューで、バレルに関する考察を語っていたのを思い出しました。メキシコトリップでバレルに当たったカノア君は、どれだけバレルの中で深いポジションにいけるのかを試したと言います。
一般的には、バレル奥のフォームボール(波がブレイクしたスープ)が追いかけてくるので、深いポジションにいすぎるとフォームボールに掴まり、バランスを崩してワイプアウトします。そのため、フォームボールに掴まらないギリギリのポジションを狙います。
しかし、カノア君は、スタンスを調整して重心を前方に移すことで、フォームボールに掴まってもワイプアウトするのではなく、逆に押し出されるようにスピードを付けようと言うのです。これを可能にできれば、最も深いバレルをメイクできます。
とてもスマートな着眼点ですよね。実際、バレルマスターとも言えるケリー・スレーターが、コンテストなどでバレルに入ってるシーンを真横から映した映像を見ると、フォームボールに掴まりながらも、ワイプアウトしないでメイクしてきます。
おそらく、カノア君の発想を体現しているのでしょう。現状のスターダムに胡座をかかず、スマートで向上心を持ったカノア君を見ていると、ワールドツアー入りを是非とも果たしてもらいたいと期待しちゃいます。
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