サーフィン可能な波を人工的に発生させるウェイブガーデン社による造波装置「ウェイブガーデン」。現在の造波装置の中では、波のクオリティに関してはケリー・スレーターによる造波装置がトップと言われていますが、商業ベースで先駆けとなっているのはウェイブガーデンです。
<速報>ケリー・スレーターのウェイブプール動画公開!本人ライディング映像付き
昨年にはイギリスのウェールズで、初の一般開放となるウェイブガーデンを利用したウェイブプール「サーフ・スノードニア(Surf Snowdonia)」がオープンして話題となりました。
2015年8月1日にUKでオープン!ウェイブガーデン導入施設「サーフ・スノードニア」
その後、世界各地でウェイブガーデンを使ったウェイブプールの建設が発表されましたが、すでにオープン予定からしばらく経ったにも関わらずオープンしていないウェイブプールが・・・。
今回の記事は、オープン予定から大幅に遅れていながら、いまだにオープンの目処が立っていないウェイブプール「Nランド・サーフ・パーク(NLand Surf Park)」に関するニュースをお届けします。
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ウェイブガーデンを使用する施設としては世界で二番目として、話題を集めていたのが米国テキサス州オースティンで建設されたNランド。アメリカ大陸初となるウェイブガーデンを使ったウェイブプールとして注目を集めていました。
テキサス州オースティンで今春オープン予定のウェイブプール「NLand Surf Park」
当初のオープン予定は今年2016年の春。しかし、今年のテキサスは歴史的大雨に見舞われ、屋外施設であるNランドはオープン予定を今夏へと延期することに。
すでにサマーシーズン突入となっているものの、そろそろNランドからオープン予定が発表されてもいいのでは!?と思っていた矢先、再びオープン延期を強いられるニュースが飛び込んできました。
先週、トラヴィス郡の群生委員会からNランドが訴えられました。2015年4月の事業着手以来、市、郡、州の関係者と緊密にコミュニティケーションを取っていたので、事前の説明もなく訴えられたことに驚きを隠せません。
Nランドのオープンは、最高基準の水質と安全性が確保されてからとなります。トラヴィス郡、Nランド、世界中のサーファーが、ウィンウィンの関係を築けるように邁進していきます。
上記コメントだけ見ると、どんな理由で訴えられたのかが分かりませんが、焦点となっているのはNランドが「スイミングプール」という定義に該当するのかどうかという点。
Nランドは「ウェイブプール」であり、名前にプールが入っているものの使用目的はサーフィン。そのため、スイミングプールとしての使用許可を得ていませんでした。
実際、トラヴィス郡にはウェイクボードパークが2つあり、どちらもスイミングプールとしての使用許可を得ていないのに営業しています。そのため、Nランドもスイミングプールには該当しないと考えるのが自然なように感じます。
実際、当局と連携しながらオープンに向けて動いてきて、これまでに指摘されていたわけではないので。そのため、オープン直前に訴えられたことはNランドにとって寝耳に水といったところ。
今回の事態に至る直前の先月6月、ガーディアン紙によると、世界最大の人工ホワイトウォーターリバーと言われる「US National Whitewater Center」にて、ラフティングを楽しんだ18歳の少女が後に亡くなっています。
理由は、脳食いアメーバと呼ばれる「フォーラーネグレリア」に感染したため。そのため、レジャー施設における衛生管理を強化する動きが、Nランドにも影響を及ぼした可能性が考えられます。
果たして、ウェイブガーデンを使ったアメリカ大陸初のウェイブプールとして、Nランドはいつからオープンとなるのか気になるところです。
ちなみに、ウェイブガーデンを使ったウェイブプールとしては、2017年にメルボルン、2018年にシドニーとオーストラリアで立て続けにオープン予定となっています。
メルボルンにオーストラリア初のウェイブプール!2017年後半にオープン予定