Photo: flyawaysimulation.com
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海外サーフトリップの際に悩みの種であるサーフボードチャージ。日本発の海外便であれば、比較的、20キロ以内のボードケース一本ならば無料という便も多いですが、欧米発の便では一本目から超過荷物料金が掛かる場合が多いそうです。

そのため、海外サーファーにとって超過料金の支払いについては当たり前とも言えるのですが、規定重量以内のサーフボードケースであっても、積載サーフボードの本数まで指定している航空会社があります。それがハワイアン航空。

今回の記事は、ケリー・スレーターによるSNSでの発言から端を発したハワイアン航空のサーフボードポリシーについての議論をお届けします。


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事の始まりは、先日、ケリーがリポストしたボブ・ハーレー(サーフブランド「ハーレー」の創業者)の投稿。

This topic just baffles me... @hawaiianairlines should rectify their policy. It's their #CashCow. They made over $80M last year in oversize/overweight baggage charges. #Repost @bobhurley with @repostapp ・・・ I get happy when I see this logo. I love @hawaiianairlines BUT, recently had a horrible experience. Normally airlines charge extra for surfboards. We all expect it. Had three small boards in a 23 pound bag. They only allow two...even itty bitty ones...Was told in Honolulu that it's not possible to put them on the plane. I offered to pay xtra. Not possible says the manager. "Two is da rule"I said "it's possible, I travel a ton and weight is the litmus test...she said this one time she would do me a favor...let me pay for two bags although it was one and she would look the other way....when I said...But...I felt like I may get arrested. Super bad vibes...Not another word... I know a lotta surfers that will no longer fly Hawaiian. I would be so happy to help with a practical and profitable policy...but they have not asked So sad for me. I don't like doing stuff like this but I reached out to Hawaiian and they ignored me. Such a bum out. Be careful cause you will get busted for being smart and honest...#dontflyhawaiianairlines @johnjohn_slater. Whaaaaaa poor me??@WSL @surfingmagazine @sharpeyesurfboards

Kelly Slaterさん(@kellyslater)が投稿した写真 -

内容を簡単に要約すると、3本のサーフボードを詰めたボードケースを持ち、ハワイアン航空で超過荷物として預けようとしたものの、一本のボードケースにサーフボードは2枚までとのポリシーにより断られたボブ。

そこでボブは、追加料金を払うから載せてほしいと頼むものの、サーフボード2枚までというポリシーを固持されたということ。このポリシーはおかしいとケリーも感じ、リポストに至りました。

ここで問題となるのは、大半の航空会社はボードケースに入れるサーフボードの本数に制限はなく、ポイントとなるのは重量にも関わらず、ボードの本数制限をしている点。

もう一つは、追加料金を払っても認めないということはハワイアン航空にとって機会損失であり、利用者であるサーファーにとっても利便性が悪いという悪循環であるという点。

では、なぜハワイアン航空は本数制限を課しているのか?同社によると、一つのボードバッグに3本以上のボードが入っていると、経験上、破損の可能性が高くなるため、本数制限を課しているそうです。

さて、ハワイアン航空のボード問題ですが、この件は昔からお馴染みの問題であり、ケリーという大御所が問題提起したことにより、続々とハワイアンサーファーも同意する意見を発信しています。

中でもハワイの玄関口であるオアフ島以外をホームとするサーファーには深刻な問題。と言うのも、ハワイを出る際は、主にオアフ島に飛んでからのフライトがメインとなるものの、島間を結ぶフライトの大手がハワイアン航空であり、便数が圧倒的に多い事からハワイアン航空の利便性が高いため。

ハワイアン航空についてコメントを出したハワイアンサーファーの大半は利用を避けているとのことですが、一人異なるのがカウアイ島出身のシーバスこと、セバスチャン・ジーツ。

数年前にボード問題でハワイアン航空と揉めたというシーバス。そこで、2年前からハワイを出る際は、フライト前日に貨物便でサーフボードをオアフ島へと送り、オアフ島ではレンタカーを借りてボードをピックアップしてからハワイを出発すると言います。

ネットで白熱した議論となっている今回の騒動を受け、ハワイアン航空の回答は「我々のポリシーが皆に受け入れられるとは思っていない。あくまでもお客様のサーフボードを安全に輸送することが第一。アメリカ系航空会社の大半が同様のポリシーを適用しています」とのこと。

「大半の航空会社も同様のポリシーを適用」との意見には、普段は批判的な意見を公にしないカリッサ・ムーアやココ・ホーといった女性サーファーも反発。実際には、他の航空会社はボードケースの重量制限が一般的であり、サーフボードの本数制限はないためです。

個人的には、航空会社毎に超過荷物としてのサーフボードチャージの料金が異なるのは非常に不便だと思います。全世界一律料金は無理だとしても、出発国毎に一律料金にしてもらえれば良いんですけどどうでしょうか!?

参照記事:「The People Vs Hawaiian Airlines: The Saga Continues

参照記事:「Hawaiian Airlines Fires Back to Kelly Slater’s Instagram Call Out