南カリフォルニアのローワーズ(ローワー・トレッスルズ)で現在開催中のWCTメンズイベント「ハーレー・プロ・アット・トレッスルズ(Hurley Pro at Trestles)」。
ラウンド4まで終了した同イベントでは、すでにお伝えした通り、ランキングトップ10のサーファーがすでに8名も敗退するという異例の展開となっていますが、SNSではジャッジの採点に対して批判の声が高まっています。
トップ10が続々と敗退した2016年WCT第八戦「ハーレープロ」:三日目
今回の記事は、インスタグラムで「#corruptjudgewsl(WSLの腐ったジャッジ)」とのハッシュタグを使って話題となっている問題についてお届けします。
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きっかけとなったのは、ラウンド3でガブリエル・メディナの8.30ポイントと判定されたライディング。ワールドツアー運営団体のWSL(ワールドサーフリーグ)は昨日のイベント終了後、トップ10が続々と敗退したことでタイトルレースが混迷したことを受け、下記の投稿を行いました。
この投稿に噛み付いたのが、現ランク5位でありながら、接戦の末に納得の行かないジャッジでラウンド2敗退となっていたジュリアン・ウィルソン。WSLによる上記投稿にコメントを寄せました。
ジャッジはここ二日間のスコアについて、もっと責任を持つ必要があるんじゃないかな。ジャッジがサーファーを精査するよう、ジャッジも精査されるべきじゃない。
このコメント後には、上記コメントでは自分の胸の内を吐き出せていなかったのか、自身のSNSで以下の投稿を行っています。
過去の失敗を教訓にしながら常にコンテストに照準を合わせた生活を送り、眠れない夜を過ごすこともあるのに、今回みたいな重要なヒートで報われない結果になれば、フラストレーションが溜まらずにはいられないよ。
ジャッジと世界ベストサーファーが考える「グッドサーフィン」の定義の違いを、しっかりと比較分析する時が来たんじゃないかな。そうすれば、ちょっとは変わるかもしれないし。
上記投稿を行ったジュリアンに追随する形で、ジュリアン同様、ラウンド2では接戦の末に敗退を喫したマット”ウィルコ”ウィルキンソンが、ジュリアンの投稿にコメントを出しています。
納得行かないよ。ジャッジの判断はサーファーの生活を左右するのに、正しい判断を下しているのか入念なチェックをしているわけでもなければ、スコアについての説明義務もないんだから。
ここまでの内容を見ていると、あくまでもコンテストに敗退したジュリアンとウィルコの意見なので、客観性に欠けていると感じられるかもしれませんが、二人以外にも異論を唱えたプロサーファーはいます。
フリーサーファーのマット・メオラは「タナーが8.67でガブリエルが8.30だって!?こんな見え透いた贔屓をするなんて、クールじゃないぜ!」と発言。
2×ワールドチャンピオンのトム・キャロルも本件に反応し「ジュリアンとウィルコの気持ちは理解できる。今回のジャッジシステムは、どう考えてもおかしい」と口にしています。
さらには、ピーター・メル、ロス・ウィリアムズ、ストライダー・ワシレフスキーといったWSLのコメンテーター陣までも、個々の見解として、ガブリエルのスコアは低すぎると感じたと発言。
低いスコアを付けられた当事者だけが異論を唱えているのではなく、何人ものプロサーファーがおかしいと感じるということは、スコア基準を明白にする上でも、ジャッジはスコアについて説明する必要があると思いますがいかがでしょうか!?
ちなみに、渦中の人となったガブリエル本人はSNSで以下の投稿をしています。
ホームに戻る時間がきた。とても悲しいよ。コンテストに人生を捧げてきたから・・・。ウンザリするね!
直接ジャッジを批判するような表現を使っていないガブリエル。以前にFワードを口にしてWSLから罰金を課せられた過去があるだけに、余計なことに巻き込まれたくないのかもしれませんね。
クイックプロでのガブリエル・メディナの言動に下されたWSLからの処分
ちなみに、ジュリアンとウィルコに関しては、ジャッジ批判をしたことで何らかの罰則が下される可能性があります。WSLコメンテーターさえもおかしいと感じたジャッジであるので、WSLがどのような対応を取るのか気になるところです。
今回話題となっているヒートとヒートスコアは以下の通りです。
・マット・ウィルキンソン
・ジュリアン・ウィルソン
・ガブリエル・メディナ