ワールドツアー最終イベントの会場となっているハワイのオアフ島ノースショアのパイプライン。
以前であれば、パイプラインのエンドセクションは水深が浅いことからエアリアルをするなんてあり得なかったのですが、ここ数年はバレルからエアリアルのコンボ(コンビネーション)を狙うサーファーが増えています。
ですが、バレルスポットのパイプラインでエアーを狙う意味はあるのか、あるいは逆にエアーは必要なのかをローカルハワイアンで今季CTルーキーのセス・モニーツ「Seth Moniz」(21歳)が激白。
今回の記事は、セス・モニーツが語るパイプラインのエンドセクションでのエアゲームに関するインタビュー内容をお届けします。
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昨年2018年のパイプマスターズにワイルドカード出場し、ラウンド2でオーウェン・ライトを破る活躍を見せたセス。
そのセスが、同ヒートでハイエストスコアとなる8.40ポイントをマークしたのが、バレルとエアリアルのコンボでした。
では、どうしてあの場面でエアリアルを狙いに行ったのか?
あの日の朝はバレルになるような波が少なくて、実際に僕が一本目に手を出したのがヒート時間残り12分だった。
あの波でそれなりのバレルをメイクできたから確実に波をメイクする意味でもそのままキックアウトしようと思ったけど、エアーにトライするのも悪くないんじゃないかって頭によぎって狙ってみたんだ。
ビッグエアーでライディングを締めるのは、パイプサーフィンの未来だって思ってるよ。長めのボードを使うからナチュラルじゃないって思うサーファーもいるけど、僕にとってはエキサイティングなんだ。
パイプはバレルがメインだけど、エアリアルをミックスさせて進化させちゃいけない理由は見当たらないし。特に6フィート程度のサイズなら。
パイプで使用するボードの長さとエアリアルについて触れているセスですが、セスが実際に使用していたボードの長さ、それにエアリアルとの関係性とは?
また、パイプでサーフィンする時にどうして長めのボードをチョイスしているのか?
僕が乗っていたのは6'2"。あのヒート後に周りからは「毎回エアーにトライしてよ」って言われたけど、長めのボードに乗ってる時にエアーを狙うことは滅多にないんだ。
フリーサーフィンなら尚更。コンテストだとアドレナリンが出てトライしちゃうのかな。あの日はかなり短いボードに乗ってたのも、エアーを狙った理由の一つなんだけど。
パイプがマックスサイズになれば、僕が乗るボードの長さは6'6"。その理由はパドリングのためだけ。相当パドルが早ければ、6'2"でも行けるよ。バロン(マミヤ)なんかはパイプが炸裂しても6'2"に乗ってるし。どんな魔法を使っているのか分からないけどね(笑)。
セスに限らず、パイプのエンドセクションでエアリアルを狙うサーファーは増えているので、エアリアルがスタンダードになってもおかしくないように思える現在。
ただし、難しくなるのがジャッジ基準であり、パイプにおけるバレルvsエアリアルという構図についてセスはどう考えているのか?
その日のコンディション次第じゃないかな。パイプが炸裂してれば、エアーにハイスコアが付くことはないと思うけど判断が難しいところ。
10フィートのバレルをメイクしたサーファーとエンドセクションで強烈なエアリアルをメイクしたサーファーがいたとして、比較しようがないからね。
まぁ、パイプではバレルが第一って個人的にも常に思ってて、エアーはプラスアルファ。エクセレントなサーフィンがエクセレントであることに変わりはなく、その意味においてエアーも確実に含まれているって思うよ。
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参照記事:「Seth Moniz Talks Us Through That Dirty Pipe Air Section」