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Photo: ISA / Ben Reed

2019年9月10日、宮崎県の木崎浜で開催されているオリンピック選考を兼ねたISAワールドサーフィンゲームのウイメンズ部門が終了。

足早に終了となったウイメンズ部門は、現役CTと元CTサーファーによるファイナルとなり、第一線を退いていた2004年ワールドチャンピオンのソフィア・ムラノビッチが優勝という驚きの結果となりました。

今回の記事は、ISAイベント女性部門終了ということで、大陸枠での暫定オリンピック出場権や優勝したソフィア・ムラノビッチなどのニュースをお届けします。


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大陸枠のオリンピック出場権

今イベントで最も注目を集めたポイントの一つであるのが、「アジア」、「ヨーロッパ」、「アフリカ」、「オセアニア」の4つの大陸枠で最上位サーファーが獲得となるオリンピック出場権。

「アメリカ」が含まれていないのは、アメリカ大陸各国を集めて8月にパンアメリカンゲームというイベントが8月に開催されていたため。つまり、アメリカ大陸の国のサーファーは、今イベントで優勝しようとオリンピック出場権は関係ありませんでした。

最終的に大陸枠の暫定ではあるものの、オリンピック出場権を獲得したのは以下の通り。

*アジア:松田詩野(日本)
*アフリカ:ビアンカ・ビュイテンダグ(南アフリカ)
*ヨーロッパ:アナト・ルロワール(イスラエル)
*オセアニア:エラ・ウィリアムス(ニュージーランド)

面白いのは、オセアニアというとオーストラリアが強いのですが、オーストラリアからはオリンピック選考基準階層が最も高いCTランキングからの選出が確実なので、ニュージランドのサーファーにチャンスが巡ってきたというわけです。

これは出来るだけ多くの国から出場者を出そうと言うオリンピックならではのシステムなので新鮮ですね。

ちなみに、オリンピック出場権について暫定という言葉を使っていますが、来年のISAワールドサーフィンゲームの方が今イベントよりも階層が高く、来年のイベントでウイメンズではトップ7がオリンピック出場権を得ることになります。

そのため、日本、南アフリカ、イスラエル、ニュージーランドからトップ7に2名入れば、今回の暫定出場権を得たサーファーは出場権を失うことになるためです。

優勝したソフィア・ムラノビッチ

Photo: ISA / Pablo Jimenez

今イベントで最大のサプライズだったのは2013年シーズンをもってワールドツアーを引退したソフィアの存在。

なぜサプライズだったのかと言うと、ペルー出身のソフィアはアメリカ大陸枠を選ぶパンアメリカンゲームには出場していないのです。

コンテストから離れていたからペルー代表に選ばれなかったのか、それとも若手にチャンスを譲ったのかは不明。

そして、今回は優勝してもオリンピック出場権には関係ないのに出場という不可思議な動きを見せているのです。

36歳という年齢的に見ても、ウイメンズサーファーとしてはピークを過ぎたと言ってもおかしくない年齢。

ワールドツアーにおいても、大半のCTサーファーは20代で引退し、現ウイメンズCTサーファーで30代なのは今イベントで準優勝となったシルヴァナ・リマ(34歳)、そして今年31歳になったステファニー・ギルモアのみ。

現在はペルーの若手育成に力を入れているソフィアですが、調べてみると興味深いことに、2018年は引退以降初めてガッツリとQSイベントに転戦しています。

前年まで本格的にQSを転戦してなく、シード順位的にハイエストグレードイベントにはほとんど出場できてないのですが、CTランクからのオリンピック出場権を狙っていたのかもしれません。

ですが、今回の優勝により、来年のISAワールドサーフィンゲームにもペルー代表として出場する可能性が高くなったことでしょう。

いったんコンテストの世界から離れたものの、オリンピック競技となったことから火が付いたのかもしれません。

今イベントでは、敗者復活戦となるリパチャージ9~10とファイナルは全て新旧CTサーファーという顔ぶれになりました。

そんな強豪揃いの中、敗者復活戦に回ることなくメインラウンドを勝ち進み、優勝を決めたソフィア。オリンピック出場、さらには東京五輪での金メダルもあり得ない話ではないので、来年のISAイベントを楽しみにしたいところです。

まとめ

メンズに関しては、本日ウイメンズの終了後にラウンド1からスタートとなりました。

ケリー・スレーターが登場したりと盛り上がっているので、是非とも下記に張り付ける公式サイトリンクからライブ中継をチェックして見て下さい。

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公式サイト「ISAワールドサーフィンゲーム

2019年ISAワールドサーフィンゲームの過去記事