何らかの障害があろうと、決して諦めることのないサーファーは数々います。
その中でも最も有名なサーファーなのはべサニー・ハミルトン「Bethany Hamilton」(29歳)。
地元カウアイ島で幼い頃にシャークアタックの被害に遭い、片腕を失ったにもかかわらず、現在は世界トップレベルのウイメンズサーファーとして君臨しているわけですから。
ただ、ベサニーほどの存在は稀有と言えますが、それでも苦境から這い上がってきた無名のサーファーは他にもいます。
今回の記事は、バリ島でのバイク事故により片足を失ったサーファーによるナザレでのビッグウェイブチャージへのストーリーをお届けします。
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今回の主役となる義足サーファーは、オーストラリアNSW(ニューサウスウェールズ)州シドニー出身のオリー・ドゥセ。
オリーがインドネシアのバリ島で交通事故にあったのは2018年8月11日のこと。
スクーターに乗り、ウルワツにある宿へと戻っている最中、トラックに轢かれることに。
事故後は病院へと急ぐためにタクシーに乗り込み、足をひどく損傷していることから出血を防ぐため、タクシーの後部座席で足を高い位置に置くために体を横たえていたとか。
そんな辛い時間は30分ほど続いたため、途中で意識を失って眠りたいとも思ったものの、寝てしまえば死ぬと分かっていたので苦痛の中でも意識を保ったそうです。
その後のオリーは西オーストラリアのパースへと搬送され、足を切断して義足になると医師から告げられることに。
その時、オリーが頭に描いたポジティブな未来予想図が、「ポルトガルのナザレでモンスターウェイブに乗ってやる!」という壮大な夢。
ただし、あまりにも壮大過ぎる夢でした。なぜならば、オリーの場合は失った足がサーフィンにとって最も重要な後方の足だったためです。
サーフィンでは基本的にターンをする時の体重は後方の足でコントロールするので、後方の足が義足となるのは微調整が難しいことから非常に不利と言えます。
にもかかわらず、素晴らしいまでの復活を見せたオリー。
何不自由ないサーファーであっても、ナザレにチャージするのは相当ハードルが高いので、本当にとんでもない偉業であると言えるオリーのトライ。
絶望に陥った時に悔やむだけでなく、何か夢や目標を定め、悔やむ間もなくトライしようというオリーの心構えは、どんな立場の方にも参考になるのではないでしょうか。
最後に、WSL(ワールドサーフリーグ)もオリーの挑戦を取り上げていて、少しだけ動画を公開しているのでチェックして見て下さい。
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参照記事「AMPUTEE SURFER OLLIE DOUSSET TAKES ON NAZARÉ WITH ONE LEG!」