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1988年ワールドチャンピオンのバートン・リンチ「Barton Lynch」(57歳)。

近年はWSLのコメンテーターとしても活動し、勝利者インタビューでサーファーを見つめる眼差しからは優しそうな人柄が滲み出ていますね。

今回の動画は、「サーフィンはスポーツそれともアート?」との質問にバートン・リンチが答えるインタビュー映像をお届けします。


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コンテスト、スタイル、カルチャーなど様々な面があるサーフィンだからこそといった今回の質問内容。

そして回答したバートンの返事があまりに深かったので内容を取り上げることにしました。

バートンの答えは以下となります。

全て。人それぞれに異なるから。私の場合は「Medicine(怪我や病気の治療に使う薬)」。

父親が他界した時、母親がベッドルームで泣いている声が聞こえたんだ。その時点で何か最悪なことが起きたって分かったよ。

私は現実に直面するのが怖くて自分のベッドに戻ったんだ。

すると祖父が私を起こしにやって来て「君のお父さんは昨晩亡くなったんだ」と告げられた。

続けて祖父は「今日からこの家にいる男は君だけだ。私に何かできることはないか?」と聞いてきたから「サーフィンに行きたい」って答えた。

祖父に車でビーチへ連れて行ってもらい、パドルしては泣いたり、波に乗っては泣いたりしてたんだ。

そんな時でもサーフィンは常に側にいて、子供時代の暗い時期から今までずっと寄り添ってくれている。

サーフィンを大好きな理由はそこにあって、僕が知っている全ての事を教えてくれた。

海は癒してくれるし、寄り添ってくれるし、常に見守ってくれるから、私の人生において最も重要なものなんだ。

さて、バートンの発言は何も大げさなものではなく、アメリカではPTSDを患う退役軍人のセラピーとしてもサーフィンが取り入れられているほど。

海にはそれだけのヒーリング効果があり、サーファーはサーフィンを通じて海と触れ合うことで精神的な高揚や安定を受けているというわけです。

海とサーフィンを心から愛し、サーフィンの世界では頂点に立った経験もあるバートンのコメントだからこそ、深みがあり染み入るような内容ではないでしょうか。