これまでに2021年シーズンのQS(クオリファイングシリーズ)イベントが開催されたのは、コロナを収束させていたオーストラリアのみでした。
でしたが、ワクチン接種の普及も手伝ってか、オーストラリア以外の国でもQSイベントが開催されました。
その国とはポルトガルで、イベント会場となったのはサンタクルス。
今回の記事は、QSイベントが開催されたポルトガルのコロナ状況や今後の世界のQSイベントに関するニュースや考察をお届けします。
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ようやくここまで漕ぎ着けたといった印象を受けたポルトガルでのQSイベント開催。同イベントにはヨーロッパのトップコンペティターが数多く参加することになりました。
ホスト国のポルトガルはもちろんのこと、フランスやスペイン、さらにはカリブ海や南太平洋に浮かぶフランス領の海外県をホームとするサーファーなど。
タヒティアンでチョープーチャージャーのカウリ・ヴァアスト、モロッコのラムジ・ボウキアムなども出場し、ヨーロピアンの頂上決戦と言えるほどでした。
ちなみに、ラムジはアフリカ大陸枠でオリンピックの暫定出場権を得ていますが、なぜかWSLではヨーロピアンに分類されていました。
話を戻し、そんなイベントを制したのは地元ポルトガルのサーファーであり、ポルトガルでのQSイベント初優勝となったヴァスコ・リベイロ。
イベント最終日のフル映像は以下となります。
今回ポルトガルでQSイベント開催を実現できたのは、西ヨーロッパは世界的な観光国が多いため、国境を開くのが早い点が挙げられることでしょう。
国連による2019年の外国人観光客数の国別ランキングでは、1位がフランス、2位がフランスですから。
昨年夏なども西ヨーロッパは海外旅行者に隔離を求めずに国境を開いていましたし。日本人は日本帰国時に2週間の隔離が求められるので、相手国がオープンしていても旅行に出るのは現実的ではなかったのですが。
観光国という点以外では、新型コロナワクチンの接種が進んでいる点も大きなポイントの一つでしょう。
ポルトガルの2021年5月15日時点の接種状況は、2回の接種が求められるワクチンで1回のみ接種者の人口比は31%、必要回数のワクチン接種完了者の人口比は12.1%とのこと。
新規感染者数に関しては、ここ最近は1日辺りで500名以下まで減ってきているので、ようやく局面が変わり始めたと言えるでしょう。
酷い時期には1日で1.6万人ほどの新規感染者が出ていたことを考えると、劇的に状況が改善していますので。
そのポルトガルでは今月、もう1つQSイベントが開催される予定となっています。
さて、WSLサイトを見ると各イベントスケジュールには「UPCOMING」と「TENTATIVE」のマークがあり、「UPCOMING」は開催予定で「TENTATIVE」は(仮)なので未定といったところ。
来月6月の予定を見ると、フランスとエクアドルでのQSイベントが「UPCOMING」となっているのでポルトガル以外での開催の流れが広がっていくと見られます。
この流れが地域的なものではなく世界的な流れとなり、再び自由に世界を飛び回れる時期が来ることを楽しみにしたいところです。