3×ワールドチャンピオンのガブリエル・メディナが先日行ったジャッジ批判と言えるSNS投稿。
同投稿はとんでもなく拡散する事になったので、さすがにWSL(ワールドサーフリーグ)サイドとしても無視できないシチュエーションになったと言えます。
そしてWSLのエリック・ローガンCEOが声明を発表することに。
今回の記事は、エリック・ローガンCEOによる公式声明といったニュースをお届けします。
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まずは公式サイトに掲載された「WSLコミュニティへの手紙」と題された声明内容は以下となります。
先日行われたサーフランチでのCTイベント後、我々のコミュニティで起こった議論について触れたいと思います。
ご存じだと思いますが、少数のアスリートが同イベントのジャッジとファイナルの結果について疑問を呈する発言をしました。
上記発言に対する返答を行いたいと思いますが、まずは同件以上に重要な問題について取り組む必要があります。
ここ数日、上記発言の直接的影響として多くのサーファーやWSLのジャッジやスタッフが、殺害予告を含む嫌がらせや脅迫を受けています。
サーフィンのみならずどんなスポーツシーンであろうが、このような事は決してあってはならないので我々はショックを受けています。
あらゆる発言には結果が伴うことを、今一度身をもって知らしめられた重要な教訓と言えます。
WSLコミュニティ全体が嫌がらせや脅迫を認めないよう、一丸となって立ち上がることを望んでいます。
話を戻して今回の発言についてですが、コンテストのジャッジが不公平もしくは偏った内容があったという指摘については完全に否定します。
これらの主張については証拠による裏付けがないためです。
まず、各コンテストに先立ってアスリートにはジャッジ基準を提供しています。
サーフランチプロ出場の全アスリートは、5月20日に上記資料を受領し、同基準に関していつでも質問をする機会がありました。
なのですが、今回の発言をしたアスリートの中で誰一人として質問を行わなかったのが現状です。
続いて、我々のルールとしてはどのライディングのスコアリングもアスリートが確認可能であり、どのようにスコアリングに至ったのかジャッジから詳細な説明を受ける事も出来ます。
このプロセスはすでに何年も前から行われていて、スコアリングのプロセスの透明性を高めようとサーファーと共に取り組んできた結果です。
サーファーが適切なプロセスを踏まずにSNSで不満を漏らす事は容認できる事ではなく、WSLポリシーに反する行為と言えます。
サーフランチプロに出場した多くのサーファーが、プログレッションやバラエティと言った要素でポイントを叩き出しているので、考慮されていないジャッジ基準があるという指摘自体が誤っているのです。
さらに言えば、我々のルールはシーズンを通して一貫していて、ルールに疑問を呈したサーファーの中でも我々のルールに沿って、今季のCTイベント優勝したサーファーもいます。
サーフィンは進化し続ける主観的なスポーツであるがため、プログレッションやジャッジ基準に関する議論を活発化することは歓迎します。
なのですが、サーファーと同じくプロフェッショナルであるジャッジの判断に疑問を呈する行為は、いかなるアスリートであろうと容認できません。
ざっとした内容としては「ジャッジ基準に関して間違いはない」という主張と「今回の件を公にした事とジャッジ批判への怒り」といった点でしょう。
WSLサイドとして今回の件を一蹴した理由に証拠がないとの事ですが、WSLも例えばサーフランチプロのファイナルでのスコアリングに関する証拠を出して徹底抗戦するわけでもないので、傍から見ていると水掛け論のようにも見えてしまいます。
今回のような件に関して、批判する側もWSLサイドもいずれも基本的なスタンスとして「自分たちの主張は間違ってない」と言う事なので、おそらく生産的な方向に進むことはないと思います。
気になるのはガブリエルに対して何らかの処分が下されるのか否かで、過去にジャッジ基準に不満を漏らしたジェレミー・フローレスとフィリペ・トレドはCTイベント出場停止処分を課せられていました。
さて、このような事が起きると大抵話題となるのが、新しいワールドツアー構想。
過去にはケリー・スレーターが新しいワールドツアーを作ればブルース・アイアンズが参加するらしいなどの噂もありましたが、やはり歴史には勝てないのか実現する事はありませんでした。
最後になりますが、WSLとしてはスターサーファーがいる事が集客となり、CTサーファーとしては注目の集まる舞台に出る事で知名度アップと、どちらにとってもウィンウィンな関係がワールドツアー。
互いに主張するだけでなく、もう少し歩み寄った方向に向かう事はできないのかなと感じてしまいます。
過去に起きたCTサーファーへの処分の過去記事
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公式サイト「WSL」