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Photo: Beatriz Ryder/World Surf League

現地時間2023年8月16日(タヒチ)、レフトスラブ(slab:底ボレするバレル)のチョープーを舞台にしたCT(チャンピオンシップツアー)第10戦でありレギュラーシーズン最終戦の「SHISEIDO Tahiti Pro」が終了。

イベント最終日となった本日は、ウイメンズがキャロリン・マークス、メンズがジャック・ロビンソンの優勝で幕を閉じました。

今回の記事は、タヒチプロのイベントレポート、本日の結果、ハイライト動画、2023年レギュラーシーズンのCTランキングといったイベント情報に関するニュースをお届けします。


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イベントレポート

ウイメンズ

優勝したキャロリンがクオーターファイナルで対戦したのは、8×ワールドチャンピオンのステファニー・ギルモア。

ステフはまだトップ5入りの可能性が残っていたのでビッグヒートとなったのですが、なかなか良い波が入ってこない。

結局、ステフは全く良い波に乗ることができず、キャロリンは1本だけしっかりとバレルをメイクして6ポイント台をマークして逃げ切ることに。

キャロリンがステフを破った時点で、ケイトリン・シマーズがCTランク5位の座を確定させ、WSLファイナル進出が決定となりました。

セミファイナルでキャロリンが対戦したのは、ヘビーウォーターに強いタイラー・ライト。

ウイメンズのコンテストシーンでビッグバレルが求められていない時代から、タイラーはミクロネシアのPパスなんかにもトリップしていたほどなので。

そのセミファイナルでは、キャロリンが面白いくらいポンポンとバレルをメイクしていくことに。

一方のタイラーはバレルに潰されるばかりだったものの、ヒート後半になるとついにメイクし、同ヒートのシングルハイエストとなる7.67をマーク。

でしたが、その後はバックアップスコアを揃える事ができず、キャロリンがファイナルへと勝ち上がる結果となりました。

ファイナルは、セミで優勝候補だったローカルのヴァヒネ・フィエロを破ったケイトリン・シマーズと対戦。

セミでのケイティが9.23をスコアしたバレルがかなり印象的で、勢い的にはケイティかなと思っていました。

ヒートダイジェスト動画を見ると、かなりディープなポジションから攻めた波であった事が分かりますし。

だったのですが、ファイナルでのケイティは波運に恵まれず、一方のキャロリンは淡々と仕事をこなす安定したパフォーマンスを見せることに。

ツアールーキーのケイティに対し、21歳ながらすでにツアー歴5年目のキャロリンと言う事でベテランらしい安定力を示した結果と言えるのかもしれません。

とは言うものの、ケイティはルーキーイヤーにして優勝2回に準優勝1回と、近年のルーキーとしては例を見ないほどの活躍を見せてくれました。

史上最年少でのツアー入りで大型ルーキーと言われたキャロリンでさえ、ルーキーイヤーにファイナル進出はなかったですし。

本日の結果

メンズ

優勝したジャックロボがクオーターファイナルで対戦したのは、ビッグモーメントに直面しているヤゴ・ドラ。

ヤゴは今イベント結果次第で、WSLファイナルにパリ五輪と2つの出場権が掛かっていたためです。

ヒート自体はジャックが安定したパフォーマンスでミディアムスコア2本揃えてリードする一方、なかなかヤゴはリズムに乗れず。

バレル勝負のチョープーなのでターンはロースコアとなるのですが、ヤゴのターンの鋭さは目を見張るほどのレベルでした。

そんなヤゴは最後の最後で大逆転を狙い、コールされたスコアは同ヒートのシングルハイエストとなる7.10でしたが逆転とは行かずにここで敗退。

この結果を受けて、ジョアン・チアンカのCTランク4位が確定となったので、ジョアンのWSLファイナルとパリ五輪出場が確定することに。

セミファイナルでは、今イベントで好調と言うより、ツアーサーファーとしてトップレベルに台頭してきたレオナルド・フィオラヴァンティと対戦。

オープニングエクスチェンジとしてレオは7.67、ジャックは7.53をマークしてヒートは口火を切ったものの、その後が続かなかったレオ。

一方のジャックはミディアムスコアをマークするものの、レオにいつ逆転されてもおかしくない緊迫したシチュエーションが続くことに。

最終的に、ヒート残り時間が1分半を切ったところでジャックが乗ったラストウェイブで8.30をマークしてダメ押しで勝利を掴みました。

セミのヒート1ではジャックが勝ち上がり、ヒート2でガブリエル・メディナが勝ち上がった時点で、ヤゴ・ドラのWSLファイナル進出の可能性は消えてしまいました。

ジャックかガブリエルのどちらか優勝者がCTランク5位の座を奪う計算となるためです。

そんな2人のファイナルは、じっくりと良い波を待つジャックに対し、ガブリエルはとにかく波に乗り巻くるといういつもの戦略。

ガブリエルは序盤で6.83と8.17をマークしてリードを続け、ジャックは7.83をマークしたもののバックアップスコアが出ないシチュエーション。

ジャックはヒート残り8分を切ったところで乗った波で再び7.83をマークして大逆転に成功。

ガブリエルが逆転に必要なスコアは7.49で、ガブリエルなら波さえ入れば簡単にひっくり返せるスコアでしたが、肝心の波が入らずタイムアップ。

ジャックは優勝したことでCTランク5位へとジャンプアップし、WSLファイナル出場が決定となりました。

本日の結果

ハイライト動画

最新CTランキング

ウイメンズ

メンズ

まとめ

今イベントをもって2023年レギュラーシーズンのCTは終了となりました。

残すイベントは、1日限定で開催されワールドチャンピオンを決めるWSLファイナル。

南カリフォルニアのローワーズを会場とするWSLファイナルのウェイティングピリオドは、2023年9月8~16日の予定となっています。

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公式サイト「SHISEIDO Tahiti Pro

2023年タヒチプロの過去記事