2019年5月2日に開催予定となっているビッグウェイブサーファー最大級の祭典「WSLビッグウェイブアワード」。
つい先日、ほぼ全ての部門のノミネートサーファーとライディング映像が紹介されたのですが、ノミネートに関して物議が。
物議の発端となったのは、アルビー・レイヤ、そしてローリー・タウナーのSNS投稿です。
今回の記事は、ビッグウェイブアワードの選考について過熱している議論の論点や理由に関するニュースをお届けします。
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今回の議論のきっかっけとなったのは、ご存知サーフィン界のご意見番と言えるアルビー・レイヤー。
アルビーが指摘しているのはビッグウェイブアワードにおいて最も名誉ある部門「Ride of the Year」。
同部門において、「メイクしていないライディング」と「トウイン(ジェットスキーに牽引してもらって波に乗るスタイル)」が含まれるのはどうかなといった点。
そもそもの話として、トウインはパドルインでは乗れないほどのサイズの波がメインとなるので、同じ土俵に置いて優劣を付けるのは無理があるということです。
もう一つ、「メイクしていないライディング」がノミネートされるのもおかしいという意見は理にかなっていると思います。
例えば、ビッグウェイブのギネス世界記録の場合、どれほど大きな波に乗ったとしても、途中でワイプアウトしたライディングは対象外となります。
そのギネス記録の判定については各専門分野の運営組織が大きくかかわっていて、サーフィンにおいてはビッグウェイブアワードを主催するWSL(ワールドサーフリーグ)も然り。
アルビーがこの点を考慮に発言したのかは分かりませんが、個人的には記録に関して「ライディングのメイク」に賛同しているはずのWSLなので、ビッグウェイブアワードのノミネートは少し不自然にも感じます。
ちなみに、今年の「Ride of the Year」部門ノミネート5作品において、アルビーが指摘しているポイントをパスしているサーファーはナチョ・ゴンザレスただ一人です。
ラモン・ナヴァロのクラウドブレイクのライディングは、ライディング動画だけでは分かりづらいのですがトウインです。半端じゃないライディングではあるのですが。
アルビーに続いて口火を切ったのは、ノースポンサーながら世界トップレベルのビッグウェイブサーファーと言われるローリー・タウナー。
ローリーは昨年、クラウドブレイク(フィジー)でトップビッグウェイブサーファーをも唸らせるビッグバレルを、パドルインで乗ってメイク。
しかし、そのライディングは2018年サーファーアワードのベストバレル部門にノミネートすらされないばかりか、今回のビッグウェイブアワードにも選出されず。
その理由として、ローリーはサーフ業界の政治力を指摘。また、ローリーはアルビーの意見にも賛同の異を唱えています。
二人の意見は一見するとネガティブなようにも聞こえますが、未来のビッグウェイブサーファーのため、真っ当なシステムへと修正したいとの思いだそうです。
今回の件において、特にローリーの投稿に対するコメントが盛り上がっていて、ローリーのライディングを称賛するビッグウェイブサーファーの声が多数見受けられます。
ローリーに賛同した数々のビッグウェイブサーファーの声をWSLが反映するならば、まだ発表されていない「Best Overall Performance of the Year」部門にローリーが選ばれる可能性もあります。
その点も踏まえ、5月2日のビッグウェイブアワードのライブ中継を楽しみにしたいところです。