2015年ワールドチャンピオンのアドリアーノ・デ・スーザ「Adriano de Souza」(32歳)。
ブラジルが本格的にブラジリアンワールドチャンピオンを輩出するべく、英才教育を施したブラジリアンストームの第一世代にあたるサーファーです。
そんなアドリアーノをフィーチャーしたシグネチャームービーが今年のブラジルCTイベント期間中に現地でプレミア試写会が行われていて、ついにオンラインで配信スタートとなりました。
今回の動画は、アドリアーノ・デ・スーザのドキュメンタリー作品となる「Solstice」をお届けします。
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個人的にはアドリアーノのこれまでの半生を作品にしたと想像していたのでしたが、実際に見ると全く違いました。
スタートはワールドタイトル獲得後にヤゴ・ドラなどと訪れたクラウドブレイク(フィジー)でのフリーサーフィンから。
当時はCTサーファーではなかったヤゴとの繋がりは、ヤゴの父親であるレアンドロがアドリアーノのワールドタイトル獲得時のコーチで、ヤゴとは常に行動を共にしていたため。
フリーサーフシーンを終えると、今作のメインテーマの幕開け。テーマは、昨年2018年10月のポルトガルCTイベントでの膝の負傷から、今年2019年6月のブラジルCTイベントでツアー復帰するまでのカムバック劇です。
怪我の原因は、海には入ろうとした時に足を捻ってしまったため。現場の医師にチェックしてもらうと、「腱が切れているようには見えないから、自己判断で大丈夫だと思えば膝にストラップを付けてヒートに戻っていいよ」といった裏事情があったそうです。
しかし、事態は思っていた以上に深刻で、再び海に戻ったアドリアーノは耐えきれない痛みを覚えてヒートを棄権することに。
ここから手術にリハビリと長期に及ぶワールドツアー離脱となり、医師からは全治1年半と診断を下されます。
結果的にアドリアーノがサーフィン復帰を果たしたのはポルトガルでの負傷から7か月目のこと。医師からはまだ早いと言われたそうですが、常に自分の本能に従うアドリアーノ自身が下した決断。
そして向かった先はインドネシア。インドネシアでは、バリ島、ニアス、デザートポイント(ロンボク島)など様々なエリアを訪れ、しっかりとリチャージしてツアー復帰の場として選んだのが母国であるブラジルでのCTイベントで動画はフィニッシュ。
ブラジリアンワールドチャンピオンと言うとガブリエル・メディナがひと際目立つ存在ですが、アドリアーノもサーフィン史に名を刻んだブラジル出身ワールドチャンピオン。
昔はローワーズでのヒート中、ケリー・スレーターに大声で吠えたりと悪評もありましたが、良くも悪くもブラジリアンらしく情熱的なため。
大スターであるケリーに対し、当時は煙たがられていたブラジリアンが吠えたのでバッシングは凄かったです。ケリーも理由について言及してないので、どっちが引き金を引いたのかはベールに包まれていますが。案外、ケリーかもしれませんね(笑)。
情熱的であるがゆえ、ワールドタイトル獲得に向けて真っすぐに取り組み、時代の流れと共に苦手であったエアリアルの練習にも積極に取り組み、当たり前のようにエアリバースをメイクするようになった過去も。
また、ジュニア時代は犬猿の仲であったジェイミー・オブライエンに、パイプライン目の前の家に滞在したり秘訣を学ぶため、ノースショアではジェイミーに頼んで何シーズンもジェイミーの家に滞在したりもしています。
仲が悪かった理由は、ジュニアイベントでジェイミーと会ってもアドリアーノは無視していたそうです(笑)。当時のアドリアーノは英語が喋れなかったからというのが、後に本人が語った弁。
長々となりましたが、アドリアーノ・デ・スーザという熱いサーファーのカムバック劇を動画でチェックして見て下さい。