2020年5月25日、米中西部ミネアポリスで白人警官に首を圧迫されて黒人男性が死亡した事件。
同事件を受け、アメリカ各地で人種差別抗議デモが発生していることは日本でも報道されています。
南カリフォルニアのサーフシーンにおいても、同事件の被害者となったジョージ・フロイドを追悼するパドルアウトセレモニー、そして著名な黒人サーファーのサル・マセケラによるスピーチが行われました。
今回の記事は、サーファーによる抗議デモやスピーチの動画をお届けします。
スポンサーリンク
パドルアウトセレモニーが開催されたのは6月3日のことで、場所はカリフォルニア州エンシニータスのムーンライトビーチ。
同セレモニー開催に先立ち、サルによるスピーチが行われました。サルはサーフシーンにおいてイベントコメンテーターを行ったりしていることで知られ、アメリカではテレビなどでも進行役を務めるタレントといった存在です。
そんなサルによるスピーチの内容は以下の通り。
これまで48年間生きてきた中で最もハードな一週間だよ。黒人である私にとって、この肌の色であるということが。
我々の肌の色は黒いかもしれないけど、みんなと同じようにアメリカ人なんだ。
けれども、黒人サーファーならば誰しも、白人サーファーがショックを受けるほど嫌な経験をしてきたはず。
同じ海好きであっても、見た目が違う人間を仲間と認識するのはとても難しいのだろう。
でもね、アメリカにおいて人種差別はあってはならない。
故ジョージ・フロイドが残酷なリンチに遭っていた8分46秒と同じ時間、我々は黙祷を捧げましょう。
サーファーの間で上記のようなピースフルなセレモニーが行われた一方、市街地では暴動のようなデモも行われています。
そのデモの中で、サーファーによる残念な事件も。
デモに便乗してサーフショップでサーフボードを強奪したりといった火事場泥棒まで出たのです。
しかも、上記映像を見ると略奪しているのは虐げられた黒人ではなく、白人による犯行というのが非常にショックではないでしょうか。
綺麗ごとに聞こえるかもしれませんが、個人的には何か行動を起こす時、一度相手の立場に立ってどう感じるのか誰もが想像力を巡らせるようになれば、悲しい出来事は大幅に減少すると考えています。
サーフシーンでは「Sharing is caring(分かち合うことは思いやること)」と言う素晴らしい言葉が多々使われるので、互いに思いやりを持てる社会になればと願っています。