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Photo: WSL / GUMBOOT.CAMERA

毎年ISAF(The International Shark Attack File)が発表している世界における年間のシャークアタック発生件数。

当サイトでは基本的に毎年各種データを紹介していて、新たに2020年のデータが公開されました。

コロナ禍により移動制限の課せられた2020年は、シャークアタックにどのような影響があったのか!?

今回の記事は、世界中で発生した2020年のシャークアタック件数や発生エリアといった各種データをお届けします。


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シャークアタックの種類

一口にシャークアタックと言っても種類は様々。人間が直接襲われるケース以外では、例えば乗船しているボートに噛みついてくるといったケースもあります。

今回の記事で紹介するのは、全てのシャークアタックを対象にしています。ただし、人間が襲われたケースは大きく分けて2種類あります。

一つはサメが自発的に人間を襲った場合の「unprovoked attack」、もう一つは人間から接触したことにより防衛本能で襲った場合の「provoked attack」。

サーファーがシャークアタック被害に遭うケースの大半は、波待ち中などに発生するので「unprovoked attack」に該当します。

シャークアタック発生件数

2020年に世界で発生したシャークアタック件数はトータルが129件で、「unprovoked attack」が57件、「provoked attack」が39件。

その他のケースとしては、ボートといった海上の乗り物に噛みついたケースが6件、解剖中(検死でサメに噛まれていたことが判明)が1件、水族館内でのダイバーの被害が1件。

残り25件に関しては不明ということで、海でシャークアタックのような怪我を負ったものの、もしかしたらサメ以外の生物に襲われた可能性もあるという内容とのこと。

シャークアタックと言うと命を落とすケースが多いと思われがちですが、実際には致命傷となるケースは少ないのが実態です。

なのですが、2020年は例年よりも致命傷のケースが多く13件となっています。

シャークアタック発生エリア

「Unprovoked」によるシャークアタックのエリア別発生件数は以下の通り。

*33件:アメリカ

*18件:オーストラリア

*1件:ニュージーランド/フランス領ポリネシア/フィジー/ニューカレドニア/セント・マーチン島/タイ

上記の中で、致命傷に至ったケースはアメリカ3件、オーストラリア6件、セント・マーチン島1件となっています。

発生件数最多のアメリカのエリア別発生件数

世界の中でも群を抜いてシャークアタックの発生件数が多いアメリカ。

「Unprovoked」による州別の発生件数は以下の通り。

*16件:フロリダ

*5件:ハワイ

*4件:カリフォルニア

*3件:ノースカロライナ

*1件:アラバマ/オレゴン/メイン/サウスカロライナ/デラウェア

アメリカでサメと言えばフロリダが非常に有名で、毎年シャークアタックの発生件数は突出しています。

ですが、致命傷に至るケースが発生することはまずないので、誰もがサメの存在を恐れずに海に入っていると言えます。

日本でもエイや電気クラゲの被害を被ると結構な痛手ですが、ならば海に入らないと言う選択をするかと言えば答えはノーなので、似たような意識なのかもしれません。

各州で致命傷に至ったケースは、ハワイ、カリフォルニア、メインで1件ずつとなっています。

シャークアタック発生時のアクティビティ

ここ数年増えているサーファーがターゲットになるシャークアタック件数。

2020年のシャークアタック発生時の活動別割合は以下の通り。

*61%:サーフィン(ボードスポーツ)

*26%:スイミング(海水浴)

*4%:シュノーケリング(フリーダイビング)

*5%:ボディサーフィン

*4%:スキューバダイビング

サーファーの被害が突出しているのは、世界的にサーファーの数が増加している点に加え、海に入っている時間が長い点が挙げられるでしょう。

まとめ

例年に比べると圧倒的に発生件数が減った2020年のシャークアタック。

理由としては、コロナ禍によるビーチ閉鎖など海に入れないエリアや時期があったことに左右されてのことでしょう。

シャークアタック件数が減った一方、致命傷のケースが増えているのですが、長期スパンで見れば誤差に過ぎないと言うのが専門家の意見となっています。

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参照記事:「Yearly Worldwide Shark Attack Summary

シャークアタック発生件数の過去記事