
現地時間2025年5月27日(オーストラリア)、西オーストラリア州マーガレットリバーを会場とするCT(チャンピオンシップツアー)イベント第7戦「Western Australia Margaret River Pro」が終了。
イベント最終日となった本日は、ウイメンズはガブリエラ・ブライアン、メンズはジョーディ・スミスの優勝で幕を閉じました。
今回の記事は、2025年マーガレットリバープロのイベントレポート、ヒート結果、ハイライト動画、最新CTランキングと言ったイベント情報をお届けします。
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2025年マーガレットリバープロのイベントレポート
ウイメンズ
本日は圧倒的な強さで優勝をさらって行ったと言う印象が強かったガブリエラ・ブライアン。
波に左右されず、乗れば着実にベストパフォーマンスを発揮してハイスコアをマークする様子は向かうところ敵なしといった感じでした。
セミファイナルでは、同じくパワーサーフィンのレイキー・ピーターソンと対戦。
ガブリエラが順調にスコアを伸ばしていく一方、レイキーは昨日までの活躍が嘘のように波選びで翻弄して乗っても思い通りのライディングをすることができず。
ヒート終盤にレイキーはコンボに追い込まれ、ラストライドでコンボを抜け出すことになったもののガブリエラの圧勝と言った展開となりました。
ファイナルの対戦相手はケイトリン・シマーズで、勝者が次なるCTイベントでイエロージャージ着用となる大一番。
ただ、今日の波のサイズと言い強めのオフショアと言い、完全にガブリエラのサーフィンと相性が抜群だったと言えるでしょう。
ファーストエクスチェンジで、ケイティのスコアが全く悪くないライディングだったにもかかわらずコールされたスコアが7.17。
一方のガブリエラは、ほぼパーフェクト10に近い9.50を叩き出すことに。
ケイティが9.50に近いスコアをマークするには、同じパワーで勝負しても厳しいので異なるアプローチを取るのが定石で、普段のケイティならばパント系を入れるなどのオプションがあると思います。
なのですが、本日は強烈なオフショアが吹いているとあり、異なるベクトルからガブリエラを捲るのが厳しいシチュエーションだったと言えるでしょう。
そんな中、ガブリエラはさらにダメ押しとなる7.83をマークしてケイティをコンボに追い込み、そのまま優勝を果たす結果となりました。
今季2勝目を挙げたガブリエラは、トータルポイントでケイティと差を付けてCTランク1位になっています。
優勝したガブリエラのコメントは以下の通り。
信じられない気分だわ。
あまり二年連続優勝については考えないようにしていたけど、もしも優勝して階段に私の名前が連続で刻まれたらクールなんて思ったりもしてた。
本当に達成できて最高ね。
自分が世界ナンバー1だなんて実感はないけど、イエロージャージなのは確か。
レッドジャージって自分に思い込ませようともしたけど、徐々にイエロージャージに慣れてきて違和感は薄れてきたわ。
バーレーでイエロージャージを失ったと思ってたのに、優勝して確実なものにしたから、次のローワーズでも着用できるのね。
ローワーズイベントはジュニア以来だから楽しみでしょうがないわ。
何て言えば良いのか分からないけど、9.50の波はスペシャルだった。
振り向いたら、あの波が私に向かって入ってくるのが見えて、パーフェクトなラインなのが分かった。
だから、私はただ波に乗って思い切って自分のサーフィンをやるだけで、やり切る事ができたの。
波がフラットになる前に、バックアップスコアになった波に乗れたのもラッキーだったし、本当にストークしてるわ。
ヒート結果
メンズ
優勝したジョーディ・スミスがセミファイナルで対戦したのはクロスビー・コラピント。
メンズは波運にかなり左右された印象があり、厳しいコンディションを悟ってかジョーディはライトメインのサーファーズポイントでレフトにも積極的に乗ったりと、とにかく手を出す戦略を取ることに。
一方のクロスビーはじっくりと波を待つ戦略を取り、結果的にクロスビーが乗った波数は1本のみ。
対するジョーディは7本の波に乗り、8.50のハイスコアを含む調子の良さでファイナル進出を決めました。
ファイナルで対戦となったのは、クロスビーの兄のグリフィン・コラピント。
このヒートも興味深いことに、結果としてグリフが乗った波数はクロスビーと同じく1本のみ。
一方、セミファイナルでは手数を増やしたジョーディでしたが、ファイナルでジョーディが乗ったのは2本のみ。
CTサーファーがそれだけしか波に乗らないのはかなりレアであり、それだけタフなシチュエーションであったことが分かりますが、その中でも波を引き寄せミスのないライディングを行わなければならないのがコンテスト。
そしてジョーディはしっかりと自分の仕事をこなして、優勝を飾りました。
ジョーディもガブリエラ同様に今季2勝目で、ついにランキングはトップまで登りつめ、次なるCTイベントではイエロージャージ着用となります。
優勝したジョーディのコメントは以下の通り。
信じられないような気分。
毎日自分が信じて取り組んで来たことの積み重ねの結果だと思ってる。
僕自身の取り組みだけじゃなく、僕は素晴らしいチームに支えられているからみんなで残した結果だね。
僕にとって今年はコンテストを純粋に楽しんでいるだけなんだ。
一生続く事じゃないから。
みんな目指しているのはトップ5入りだと思うし、みんなが狙っているだけにエキサイティングだよね。
世界のベストサーファーと対峙して自分自身をプッシュできる機会を得ている事は僕の望んでいた事でもあるから、毎日を大切にしていきたいと思ってる。
本当にストークしてるし、今週、そしてここ2~3か月ほどで色々なことがあり過ぎた。
今回の優勝を捧げたい人が2人いて、まずはなにより妻、両親、姉妹、息子といった家族。
もう1人は先日亡くなったジャック・マッコイ。
ジャックの作品(サーフムービー)にはずっとインスパイアされてきたから、ジャックの作品や家族には僕から愛と祈りを送ります。
ヒート結果
マーガレットリバープロのハイライト動画
最新CTランキング
今イベントまでのトータルポイントでミッドシーズンカットが決定となりますが、ウイメンズに関しては来シーズンからCTサーファー数が増加となりフォーマットが変更。
そこでCTランク14位までのサーファーが来シーズンのCTクオリファイとなるので、ミッドシーズンカットに引っ掛かったCTランク11~14位のサーファーはミッドシーズンカットの対象となります。
なのですが、2026年シーズンのCTクオリファイは果たしているという少しトリッキーな状況になっています。
ウイメンズ
メンズ
まとめ
次なるCTイベント第8戦はオーストラリアを離れ、アメリカのカリフォルニア州ローワーズ(ローワー・トレッスルズ)を舞台とする「Lexus Trestles Pro」。
同イベントのホールディングピリオドは、2025年6月9~17日の設定となっています。
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公式サイト「WSL」