先日開催された2014年度サーファーポール。お酒も入ったリラックスムードで盛り上がったのですが、Movie of the Year部門を受賞した作品「Strange Rumblings in Shangri La」のディレクターと出演サーファーが行った受賞スピーチの内容に関し、ディオン・アジアス(29歳)とノア・ディーン(20歳)の発言に非難が殺到する事となりました。

その発言は、6:46~からのディオンによる「Xanax」、そして6:58~からのノアによる「F@ck the WSL」。ノアの発言は、ワールドツアーを運営する現団体「ASP」が来年から「WSL(ワールド・サーフィン・リーグ)」へ変更する名称のことで、コンテストサーフィンへの批判ですね。

ディオンの場合は少しシリアスで、ザナックス(Xanax)とは抗不安薬の事で、処方薬ではありますが、比較的用意に手に入るために遊び気分で使用したり、アルコールと併用することで病院へ緊急搬送される人も多いそうです。そんなザナックスを引き合いに出し、「前にステージに立った時は、ザナックスやっててぶっ飛んでたんだ」とおどけて見せてしまったのです。

すると、フリーサーファーのアルビー・レイヤーがインスタグラムで「オレたちはサーフィンしてるだけなのに、あいつらはロックスター気取りじゃない!?サーファーがみんな、ああいった奴らだって思われたくないね」とコメント。

続けて「オレの仲間の中でも、ザナックスとかで身を滅ぼしたやつを見てきたんだ。もちろん、ジョークだって分かっているけど、公の場で口にすることじゃない」と非難しました。そして、複数のプロサーファーが、アルビーのコメントに同意を示したのです。

このような状況に追い詰められ、二人もインスタグラムを通じて、正式な謝罪コメントを残すこととなりました。ディオンの場合、今の日本で言えば、「危険ドラッグやってぶっ飛んじゃったんだよ」って言ってるようなものですから、世界中のサーフファンが見ているライブ中継であることを考えると、まずいコメントでしたね。

ノアに関しては、今年のサーファーポールでA.I. Breakthrough Performer部門を受賞したサーファー。つまり、今後のフリーサーフィン界を牽引する存在と見込まれ、キッズが憧れるロールモデルになるであろう存在。

そのノアが、WSLを批判し、これまでのワールドチャンピオン、そして人生を賭けてワールドツアー入りを目指すサーファーを侮辱したと取られてもおかしくない発言をするのは、ちょっとと言った感じですね。

個人的には、コンテストサーフィンはスポーツとしての発展、フリーサーフィンはカルチャーとしての発展と、どちらもなくてはならない存在だと思います。そのため、どっちが偉いとか偉くないとかはないかと思います。

おそらく、今回の二人も分かっているけど、仲間と集まり、お酒も入っていたので、盛り上げようとしたはずなのに場の雰囲気を読み誤ってしまっただけかと思います。

フリーサーファーは、多少ヤンチャな方が面白くもありますが、時と場合によりますね。二人も、まさかここまでの騒動になるとは思っていなかったのではないでしょうか。ディオンの発言直前、ディレクターがライブ中継を今すぐ切ったほうが良いと発言しているので、もしかしたら、ディレクターだけは、この展開を予想していたのかもしれませんね。


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