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世界屈指のライトハンダーがブレイクする南アフリカのJベイ(ジェフリーズベイ)。バレルありオープンフェイスありと、世界トップサーファーの舞台としては申し分ないサーフスポットですが、問題はサメ。

南アフリカ自体、シャーキー(sharky:サメが多い)エリアとも言われ、映画「ジョーズ」のモデルとなったホホジロザメの目撃談は珍しくありません。

今回の記事は、7月6日の開催が間近に迫ってきたWCTイベント「Jベイ・オープン」におけるシャークアタック防止策についてお届けします。


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Jベイと言えば、昨年のWCTイベント決勝で、ミック・ファニングがシャークアタックに遭遇した場所。奇跡的に一切の被害はなかったものの、世界中がサメの脅威を目の当たりにしました。

Jベイ(南アフリカ)のWSLサーフイベント決勝でシャークアタック発生:ミック・ファニング

ツアーノートbyハーレー:ミックへのシャークアタック後の反応@南アフリカ

そのJベイで今年もコンテストが開催となるのですが、なぜJベイがワールドツアーイベント地として削除されなかったのか疑問に感じた方は多いはず。

スタブ誌によると、昨年10月に開催されたフランスでのWCTイベント中、WCTサーファーの間でJベイイベントの存続に関して投票が行われたそうです。その結果、ガブリエル・メディナとジャドソン・アンドレの二名以外、開催継続の意見だったと言います。

海に入る限り、シャークアタックのリスクは必ず付きまといます。今年のマーガレットリバーでも、イベント開催前日に、五十嵐カノアなどWCTサーファーが大型のサメを目撃。

マーガレットリバーでサメが出没!WCTサーファーたちがダッシュで海から上がる騒動に

サメの目撃でWSLが講じたシャークアタック予防策@マーガレットリバー

こういった状況を踏まえると、どの場所であってもサメは出没する可能性があるので、気にしてもしょうがないと言うのがサーファーの判断なのかもしれません。

しかし、運営サイドのWSL(ワールドサーフリーグ)としては安全対策が必須。そこで、WSLが講じることになった対策が、SMS(Shark Mitigation Systems)社によるクレバー・ブイ。

沖合にサメが現れたら情報を伝達する「クレバー・ブイ」

詳細については上記リンク先に記載していますが、簡単に説明すると沖合の音波探知機によりサメの出没が判明すると、即座にビーチにいるライフガードへと警報が届くシステム。

このクレバー・ブイは、すでに今年前半にオーストラリアのボンダイビーチでトライアルが行われ、絶大な効果を示したと言われています。

さて、Jベイでのサメ対策としては、シャークリーシュの利用も噂されていましたが、ホホジロザメが多いエリアで、ホホジロザメにはあまり有効ではないと言うシャークリーシュよりはクレバー・ブイの方が安心と言えるのではないでしょうか。もしかしたら、シャークリーシュも併用する可能性もありますが。

サメ除けリストバンド「シャークバンズ」を内蔵させたリーシュコード「シャークリーシュ」

現状では万全と言える体勢で臨む事となったJベイイベント。今年は何事もなく、素晴らしいライディングだけが印象に残るイベントとなることを願っています。