北カリフォルニアのサンタクルズ出身のフリーこと、ダリル・ヴィロスコ「Darryl Virostko」(47歳)。
現在のようにプロサーファーがアスリート化した時代ではなく、混沌とした時代にエアリアルやビッグウェイブチャージでアンダーグランドヒーローとして活躍したサーファーです。
時代背景も手伝ってか、フリーも一時はドラッグ問題に苦しんだりした時期を経て、現在はリハビリ施設を運営したりと激動の時代を生き抜いてきました。
今回の動画は、オニールによるダリル”フリー”ヴィロスコをフィーチャーしたドキュメンタリー映像をお届けします。
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まず、ニックネームの「フリー」ですが、幼い頃に小柄だったことから「ノミ」のように小さいという理由で名付けられたそうです。
さて、そんなフリーの存在を私が知ったのは、テイラー・スティール作品でケリー・スレーターなどがニュースクールとして人気を博していた90年代終わり。
最先端のサーフィンと言えばテイラー作品でしたが、何かの拍子に見ることになった「メンタルサーフィン」という作品のオープニングに出演していたのがフリーで、ニュースクーラーよりもヤバいエアリアルをメイクしていると衝撃を受けました。
今も昔も南カリフォルニアと比べ、北カリフォルニア出身サーファーは日の目を浴びなかったものの、ラットボーイやショーン”バーニー”バロンなどといったエアリアルサーファーがいましたし。
バーニーに至っては、ドライブスルーカリフォルニアなんかでショートボードに乗ってボディボーダーのエルロロにトライしていましたし。クリエイティブです(笑)。
そんなフリーは、ホームエリアにマーヴェリックスがあるためか、ビッグウェイブチャージャーとしても知られるようになり、エディイベントに出場したこともあるほど。
ただ後に、「ドラッグでハイになって海に入り、死んでもいいやって思いながらチャージしてたよ」と語っていたこともあります。
このドラッグ問題は現在40代後半以上のサーファーでは珍しくなく、WSLコメンテーターでフリーと同郷のピーター・メル然り、2×ワールドチャンピオンのトム・キャロル然りと公になっているケースはいくつもあります。
本格的にドラッグに溺れて行けばサーフィンは二の次となり、フリーは全てのスポンサーを失い、ドラッグ中毒から抜け出しクリーンな体になることを決意して立ち直ることに。
すべてのスポンサーを失った厳しい時代には、北カリフォルニア生まれのサーフブランド「オニール」創業者であるジャック・オニールから支援を受けていたと、知られざる事実も語っています。
混沌とした時代ではあったものの、そんな時代を経て今があることを知る上でも、是非とも動画をチェックして見て下さい。