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Photo: WSL / Morris

3月半ばから時が止まってしまっていたロングボード部門のWSL(ワールドサーフリーグ)イベント。

ショートボード部門はWSLカウントダウンが開催されているものの、ロングに関しては動きがありませんでした。

そんな中で開催に至ったのが、サーフランチというこれまでロングイベントが開催されていない会場での「Cuervo Surf Ranch Classic」でした。

そして優勝することになったのは、メンズがジャスティン・クインタル、ウイメンズがソレイル・エリコとなりました。

今回の記事は、サーフランチクラシックのイベントレポートや動画などといったニュースをお届けします。


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イベントレポート

世界最高峰のハイパフォーマンスウェイブとして知られるサーフランチ。

波のタイプとしてはハイパフォーマンスということでショートボーダー向けといった感じだったので、ロングボーダーイベント開催は満を持してといった感じですね。

ただ、ショートだとパフォーマンスの難易度などでスコアリングが決まりますが、ロングはスタイルの面も重視されるので、どの点を重視されるのかロングボードツアーのディレクターを務めるデヴォン・ホワードは以下のように説明しています。

今イベントのフォーカスは、ロングボードサーフィンのスタイルを幅広く知ってもらう点にあるんだ。

ショートとロングのサーフィンを見れば、道具以外での大きな違いに気付くはず。

その違いとは、アプローチや波の乗り方で、ハイパフォーマンスのショートに対し、ロングは技巧や優美さも含まれているんだ。

ジャスティン・クインタル Photo: Photo: WSL / Morris

メンズで優勝したジャスティンは、セミファイナルでは2×ワールドチャンピオンのジョエル・チューダーを撃破。

とても興味深いストーリーとして、ジョエルは過去にロングのワールドタイトルを2回獲得したものの、WSLの前身団体であったASPがパフォーマンス重視の採点に変わったことからワールドツアーを離れました。

そして自身のスポンサーであるヴァンズとタッグを組み、ログのスタイルを打ち出すイベント「ダクトテープ」をスタートさせましたね。

しかし、昨年からWSLイベントに再び出場するようになり、ジョエルが出場するということはWSLイベントがスタイルも要素の一つとして取り入れた証と言えるのではないでしょうか。

話を戻して、ファイナルでジャスティンが対戦したのは、ケビン・スクヴァーナ。

二人ともに7ポイント台というハイスコアを1本ずつマークしたものの、バックアップスコアも7ポイント近くのスコアを出したジャスティンが接戦を制する結果となりました。

ソレイル・エリコ Photo: Photo: WSL

ウイメンズのファイナリストもハイレベルで、2018年ワールドチャンプのソレイルと対戦したのは、2017年と2019年の2×ワールドチャンピオンのホノルア・ブロムフィールド。

予想通りにハイスコアのヒートとなったものの、エクセレントレンジとなる8.33が決め手となり、ソレイルが優勝を決めました。

優勝したソレイルのコメントは以下の通り。

世界が大変な状況に見舞われて、私たちはみんな何とか乗り越えようともがいてる。

そんなタイミングだからこそ、みんなで集まってサーフィンを周知しようという試みは私にとって大きな救いになったわ。

ノーズライドはロングボードの中でお気に入りのマニューバだけど、ビッグカーブも大好きなの。あの感覚は格別ね。

今日、ロングボーダーとしてこの場に居られたことにとても感謝しているわ。

ジョエル・チューダー Photo: Photo: WSL

今イベントはスペシャルイベントであり、通常のトーナメント形式となるヒート以外にもスペシャルな部門が設けられていて、各部門の受賞者は以下となりました。

*「Move of the Day」部門:ジョエル・チューダー

*「Ride of the Day」部門:ジャスティン・クインタル

*「Noseride」部門:ジャスティン・クインタル

イベントのフル動画

まとめ

まだまだリージョナルイベントがメインとなりますが、リージョナルでも例えばアメリカ人サーファーが国境を開いているメキシコでイベントなども面白いかもしれません。

もしも2021年シーズンのワールドツアーがスタートできなかったとしても、アイディア次第では今よりも枠を広げたイベント開催も可能になるかと思うと楽しみではないでしょうか。

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公式サイト「WSL