今季2021年シーズンのワールドタイトルを獲得し、3×ワールドチャンピオンとなったガブリエル・メディナ「Gabriel Medina」(27歳)。
そんなガブリエルのサーフィンを長年支えているのが、サーフボードシェイパーのジョニー・カビアンカですね。
以前はヨーロッパ最大手ボードブランド「Pukas(プーカス)」のシェイパーで、2016年から自身のボードブランドを立ち上げています。
今回の記事は、WSLファイナル向けにジョニー・カビアンカが用意したガブリエル・メディナのローワーズ用サーフボードに関するニュースをお届けします。
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プロサーファーにとって最も大切な仕事道具の一つであるサーフボード。特にワールドタイトルを決める一戦ともなれば尚更です。
そんな大仕事を前にしたガブリエルから連絡を受けたというジョニー。
ガブリエルがトレッスルズ用にテストしていたニューモデルをさらに5本欲しいって連絡がきたんだ。
ただ、連絡を受けたのがホリデイシーズンだったから、工場にはグラッサーはおろかサンダーもいなかった。
そこで、私自らブランクスのカットからシェイプはもちろんのこと、グラッシングやサンディングまで手掛けた。
ハードワークだったけど、ガブリエルのためであり、100%の手作業なんて滅多にないレアな経験になった。
このニューモデルと言うのは、ガブリエルが普段使っているモデル「Medina」と「DFK」とも少し異なり、ターンの間のトランジションでスピードを生み出す点を意識したデザインだそうです。
DFKモデルに微調整を加えることで誕生したデザインなんだ。
レールを落とす事で足元の感覚を良くして、ロッカーを抑えてテールには深めのダブルコンケーヴを入れた。
結果的にニューモデルになるほどDFKとはデザインが変わっちゃって「The Game」って名付けることにしたんだ。
ちなみに、このトレッスルズ用ボードのディメンションは「5'11" x 19" x 2 7/16 28.5リッター」でガブリエルの体型は身長180センチ体重77キロです。
このモデルに乗ってみたガブリエルのフィードバックは非常に良かったものの、ガブリエルのハードなテストにより、当初送った10本のボードのうち半分はすでにダメージを負ったとか…。
そこで、ジョニーは冒頭で触れた5本の追加要請を受けたそうです。
さて、ジョニーはガブリエルの幼少期からのシェイパーであり、年間で120本ほどボードを支給していると以前の記事でお伝えしました。
なのですが、ガブリエルはパイプマスターズで使用する6'5"以上のボードはウェイド・トコロのボードを使用し、過去にガブリエルがワールドタイトルを決めた時に掲げていたボードはジョニーのロゴが入ったものではありませんでした。
その点について、率直な意見を述べています。
完全に主観的な見解になるんだけど、ガブリエルのワールドタイトルのイメージに付随するサーフボードが私のではないのを見るのは少し辛いね。
だって、11戦あるCTイベントの中で10イベントは私のボードに乗っているんだから。
もちろん、わがままなようなものであり、全てはガブリエルの夢を実現するための力になれる事が全てなんだけど。
トレッスルズでは私のボードに乗ったガブリエルがワールドタイトルを獲得できることを願っているよ。
さて、なかなか興味深い内容であり、個人的にはローワーズでの短期間の練習で5本ものサーフボードにダメージが入ったと言うストーリーが強烈です。
ガブリエルほどダイナミックなサーフィンをするということで、それだけボードに掛かる負荷が大きいというわけですね。
以前にスタブハイでマット・メオラが触れていたよう、ボードから体へ衝撃の反発を防ぐようにグラッシングを厚くしていないなどの理由もあるのかもしれませんが、非常に興味深いストーリーではないでしょうか。
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参照記事「Gabriel Medina Has Some New Weapons For The Rip Curl WSL Finals」