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Photo: Laurent Masurel/WSL

10年以上に渡りCT(チャンピオンシップツアー)サーファーとして活躍してきたオーストラリアのオーウェン・ライト「Owen Wright」(33歳)。

トップ10入りの常連サーファーでしたが、昨年2022年シーズンにミッドシーズンカットに引っ掛かることに。

そして2022年シーズンのCS(チャレンジャーシリーズ)イベントには2戦しか出場しなかったので今後を予想していたファンは多かったことでしょう。

今回の記事は、オーウェン・ライトによるコンテストサーフィン引退に関するニュースをお届けします。


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スーパーグロムとして若い頃から活躍し、19歳の時に2010年シーズンからのツアー入りを決めたオーウェン。

CTイベントでは4度の優勝を果たし、大いなる偉業としてはこれまでにオーウェンを含め5人しか記録していないパーフェクトヒート(1ヒートでパーフェクト10を2本マーク)を演じたこと。

しかも、オーウェンの場合は2015年のクラウドブレイクでのCTイベントで2度もマークしています。

ちなみに、CT史においてパーフェクトスコアが記録されたのはわずか8回のみで、厳しくなった現状のジャッジ基準を考えると今後マークされる事は奇跡に近いと言えます。

CT以外のコンテストでの記録としては、サーフィンがオリンピックデビューした東京五輪で銅メダル獲得の快挙を達成。

とにもかくにも、コンテストシーンにおける輝かしいキャリアを誇るオーウェンは、ベルズビーチ開催となる今年のリップカールプロにワイルドカード出場し、同イベントを引退の舞台にすることになりました。

オーウェン本人のコメントは以下の通り。

2015年の外傷脳損傷(TBI)を負った後、自分自身と世界中に対して、僕はまだワールドツアーで戦えるレベルだと証明したい、そして命を脅かすような事故を乗り越えたいという思いが、回復の後押しとなりました。

あれから幾多のチャレンジや達成感を経て今では8年が過ぎ、あの時の目標を達成できたと振り返れることを嬉しく思います。

今日、世界最高峰のレベルでのコンテストシーンから引退するというニュースをみなさんにお伝えします。

僕のラストイベントはリップカールプロベルズビーチとなり、僕のキャリアを称え、長年に渡りサポートしてくれて来たファン、友人、家族に感謝を伝える機会を楽しみにしています。

脳損傷や脳震盪といった僕の過去を考えると、世界の中でもトップレベルなヘビーウェイブでのコンテストを続けることは、長期的に見て僕の健康面においてはもはや良くないでしょう。

僕のヘビーウェイブでのコンテストキャリアは良かったのですが、病歴を考えると僕のようなタイプの人がヘビーウェイブでサーフし続けるにはあまりにもリスクが大きいです。

僕はあくまでもサーフィンから引退するわけではなく、ヘビーウェイブから距離を置くだけになります。

サーフィンは生涯続けていきたいし、サーフィンを愛してるし、今の僕があるのは全てサーフィンのおかげなので感謝しているし。

僕の新たな人生のチャプターにおいて、脳の健康を訴え、キャリアを通じてTBIや脳震盪に見舞われたあらゆるアスリートを支援できる存在になれればと願っています。

WSLとリップカールが提供してくれた今回のワイルドカードは、僕の家族や医療チームなどと話し合った結果、コンテスト生活最後の舞台に相応しいと判断しました。

オーウェンの引退試合となるリップカールプロベルズビーチのウェイティングピリオドは4月4~14日。

オーウェンの最後の晴れ舞台が素晴らしいコンディションで開催される事を願っています。