現地時間2023年4月28日(オーストラリア)、ウエスタンオーストラリア州マーガレットリバーをメイン会場としたCT(チャンピオンシップツアー)第5戦「Western Australia Margaret River Pro」が終了。
イベント最終日となった本日は、メンズはガブリエル・メディナ、ウイメンズはカリッサ・ムーアの優勝でイベントは幕を閉じました。
今回の記事は、マーギーズプロのイベントレポート、動画、最新CTランキングといったイベント情報をお届けします。
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イベントレポート
メンズ
思っていた以上にサイズダウンが早かったことから、非常に変則的な進行となった本日のイベント最終日。
出来るだけ早く終わらせ、出来るだけサイズがあるコンディションはメンズという発想のもとだったのでしょう。
メンズはクオーターファイナル、ウイメンズはセミファイナルからのスタートで、通常であればクオーター以降にオーバーラッピングヒートを行う事は珍しいのですが、オーバーラッピングでメンズのクオーターをスタート(オーバーラッピングにすると通常より20分短縮)。
メンズのクオーターを終えると、今度はウイメンズラウンドに切り替えるのではなくメンズのセミに突入してから交互に行う展開に落ち着いたりと慌ただしかったです。
優勝したガブリエルのクオーターの対戦相手は昨年ワールドチャンピオンのフィリペ・トレド。
フィリペはフロントサイドのカーヴィングでは強いのでハイスコア勝負になると見られましたが、フィリペが全く良い波を掴むことができない。
おそらく波選びが相当難しいコンディションだったのでしょう。
結局、フィリペは本来のサーフィンを見せることなく、ガブリエルが勝利することに。
セミファイナルはこちらもブラジリアン対決となるジョアン・チアンカとのマッチアップ。
同ヒートで先制攻撃を見せたのはジョアンで、1本目と2本目の波でミッドスコアとなる5ポイント台を揃えることに。
一方のガブリエルはヒート後半までは、まともなスコアをマークすることが出来ず、動き始めたのはヒート残り10分を切ってから。
終盤とも言えるタイミングからガブリエルは6ポイント台を2本揃えることに成功し、逆転劇を演じてファイナル進出を決定。
ファイナルの対戦相手は、セミファイナルでジョンジョン・フローレンスを破って勝ち上がってきたグリフィン・コラピント。
ヒート序盤はそれぞれが乗ったファーストウェイブのスコアは、ガブリエルが7.17、グリフィンが8.17とグリフィン優勢。
それからさほど間を置かずして、ガブリエルが8.00をマークしてトータルスコアでグリフィンに差を付けます。
ただ、この時点においてグリフィンがハイエストシングルを持っていたので、いつバックアップスコアをマークするのかのみが焦点。
しかし、ヒート中盤に差し掛かる目前でガブリエルが9.50をマークし、グリフィンはコンボに追い込まれなかったものの、逆転に必要なスコアはほぼパーフェクト10と言える9.34。
結局、ヒート中盤前にスコアしたガブリエルのトータルスコアは盤石なものなり、グリフィンを寄せ付けず優勝を果たしました。
ちなみに、マーギーズプロにおけるグーフィーフッターの優勝は初とのこと。
優勝したガブリエルのコメントは以下の通り。
ここでの優勝は本当にスペシャルだね。
常に苦戦を強いられているCTイベント会場なんだから。
グッドウェイブをキャッチして優勝できたのは最高な気分だし、ようやくリズムに乗り出したかなって思ってる。
グリフィンとはいつも素晴らしい対戦になるし、僕らがCTという舞台にいるのはそんなサーファーたちと対戦するのが大好きなため。
本当に難しい波だからこそ、自分が上達することができてハッピーだね。
イベント結果
ウイメンズ
優勝したカリッサ・ムーアがセミファイナルで対戦したのは、ローカルワイルドカードとして出場のブロンテ・マコーリー。
実はこの組み合わせは昨年のラウンド3と同じで、その際はブロンテがカリッサを早期敗退に追い込みました。
今回のヒートでは、2人共に波選びが慎重で互いに3本ずつしか乗っていません。
その中でも、カリッサは7ポイント台と5ポイント台をしっかりとマークし、ブロンテはシングルハイエストが3.00と厳しい結果でカリッサが昨年の借りを返す結果に。
ファイナルでのカリッサの対戦相手となったのはタイラー・ライトで、ワールドチャンプ対決。
基本的にブレイクがタルくなったり急激にホレたりと難しいコンディションと言う事で、カットバックがメインとなることに。
するとクリティカルセクションを攻めるわけではないのでスコアは伸び悩み、そんな中で勝負の決め手となったのはエンドセクション。
エンドセクションでどれだけクリティカルセクションを狙うのかが鍵となり、よりクリティカルセクションを狙ったカリッサが勝利を手にしました。
カリッサのインタビューは以下の通り。
ホームのハワイを離れてクレイジーな一週間、そしてクレイジーな一カ月でローラーコースターみたいだったわ。
オーストラリア入りしてから色々と思う事もあったけど、このコミュニティから愛と喜びを確かに感じたから感謝を伝えたい。
だって、あの良い感じのエネルギーがなかったから、今回の優勝に至らなかったと思うから。
私はタイラーの波は見えなかったから、自分のチャンスを棒に振ったのかもしれないって思った。
ただ、あの時点では神のみぞ知る状況とも思えたけど。
イベント結果
ハイライト動画
最新CTランキング
今イベント期間には、ウイメンズのアメリカとオーストラリア以外の国籍のサーファーで、パリ五輪の出場権を得たサーファーが発表されました。
メンズでは、アメリカ、オーストラリア、ブラジルの3か国以外の国籍のサーファーで、ミッドシーズンカットをパスしたサーファーの中でオリンピック出場権を逃すサーファーは1名のみ。
現時点だと五十嵐カノアが該当しますが、ツアーは折り返し地点を迎えたばかりなので、まだまだどう転ぶのかは分かりません。
個人的にはカノアと和井田理央のオリンピック出場を願っていて、となると二人は現CTランク15位のジョーディ・スミスよりもランキングを上げる必要があります。
オリンピック出場権争いに関しても、後半戦は注目していきたいところですね。
メンズ
ウイメンズ
まとめ
次なるイベントはウェイブプールを舞台にしたCT第6戦「Surf Ranch Pro」。
ウェイブプールと言う事でウェイティングピリオドは存在せず、イベントの開催期間は2023年5月27~28日となります。
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公式サイト「Western Australia Margaret River Pro」