遅咲きのプロサーファーであるオーストラリアNSW(ニューサウスウェールズ)州北部に位置するカバリタビーチ出身のチッパ・ウィルソン「Chippa Wilson」(28歳)。チッパとはニックネームで、本名はクリストファー。実力はありながらも、その実力を見出される事なく埋もれていたサーファーです。
ただし、サーフシーンに登場した瞬間から、技術面において世界トップレベルのエアリアルサーファーとの称号を、現在に至るまで欲しいままにしています。
今回の動画は、そんなチッパのサーフィンからライフスタイルまでを追ったドキュメンタリー映像となります。英語が比較的聞き取りやすいので、記事を読んでから動画を見れば、英語のリスニングの勉強にもなるかと思います。
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チッパの過去
王道であるコンテストにはあまり参加しないものの、とりあえずはプロサーファーと語るチッパ。要するにフリーサーファーです。若い頃にサーフィンの虜になったチッパですが、憧れの存在はクリスチャン・フレッチャーやオジー・ライトといった、コンテストシーンとは対極にいたアンダーグランドサーファー。
コンテストには参加しないものの、サーフィンに夢中になっていたチッパは、できるだけサーフィンをしたいがために定職には付かず、ガソリン代程度を稼いではサーフする日々を送ります。そのため、なかなか見出されなかったのでしょう。21歳にして、アナログが初めてのスポンサーになり、ようやく世界を飛び回るようになったとのこと。
チッパのホーム環境
チッパが暮らすのは、美しいビーチや野生動物が暮らすエリア。ちなみに、チッパの暮らすカバリタからWCT初戦が開催されるスナッパーロックスまでの距離は、わずか20キロです。
そう考えると、さほど田舎ではないです。カバリタはスウェルに敏感なエリアであり、WCTイベント開催時にスモールコンディションになると、ツアーサーファーでカバリタまでフリーサーフしに行くサーファーは多いので。
チッパの趣味
チッパの愛車は、シェビーの愛称で知られるシボレーの1963年製。でかいトラックにスロースピードな点に、若い頃、憧れを持ったそうです。ちなみに、アメリカで購入し、船便でオーストラリアまで送ったと言います。
チッパにとって、車同様に好きなのがバイク。ちなみに、バイクとは日本ではオートバイを意味しますが、英語では二輪車を意味する単語で、自転車のこと。エンジン付きの二輪車ならば、モーターが付いたバイクなのでモーターバイクとなります。
若い頃から、父親のモーターバイクを分解したりと、独学でメンテナンスを学んだチッパ。オーストラリアに限らず、欧米では車やバイクに詳しい人が多い印象があります。DIY精神(日本で言う日曜大工)が浸透しているためでしょうね。
チッパのサーフボード
どんなサーフボードに乗っているのか聞かれることの多いチッパ。そんなチッパが乗るのは、メジャーブランドのボードではなく、地元シェイパーであるマット・ハーワースがシェイプするボード。実に12年の付き合いで、付き合いが深いからこそ、全製造過程をチェックできるのが良いそうです。
おわり
バリバリにタトゥーが入っているため、少し強面のイメージがあるチッパですが、語り口調は非常に穏やかそのもので、人柄を示しているかと思います。
フリーサーファーと言えば、メインであるコンテストの世界に身を置くサーファーとは一線を画し、好き勝手やりながらもスポンサーからお金を稼いでいると思われがち。
しかし、サーフィンという存在自体が、すでにライフスタイルやカルチャーといった側面を打ち出しているので、実力さえあるのならば、こういった生き方もできると示すロールモデルといっても過言ではないかと思います。
ライフスタイルは画一的ではないと、身を持って教えてくれるフリーサーファーという存在。安定とは程遠いながらも、そんな生き方を示してくれるチッパのような存在は非常に貴重だと思います。
チッパ・ウィルソンの過去記事は、下記リンク先から参照して見て下さい。
エアリアルとバレル目白押しのインドネシアセッション:チッパ・ウィルソン
キャッチサーフから登場するチッパ・ウィルソンのシグネチャーモデル