サーフィンの世界におけるコンテスト賞金の男女格差。
CTイベントにおける格差は解消されたと言われていますが(平均という意味で)、CT入りを目指すQSイベントではまだまだと訴える声が。
今回の記事は、カナリア諸島で今年開催されたQSイベントで優勝したミカラ・グリーンが口にした賞金格差に関するニュースをお届けします。
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まずは先ほど触れたCTの賞金ですが、現在のCTイベントの賞金は以下の通り。
1位:100,000ドル
2位:50,000ドル
3位:25,000ドル
5位:16,500ドル
9位:12,750ドル
13位:10,500ドル
25位:9,000ドル
*ウイメンズの順位別賞金額
1位:60,000ドル
2位:30,000ドル
3位:18,250ドル
5位:13,250ドル
9位:10,500ドル
13位:9,000ドル
男女の優勝賞金に大きな差はあるものの、賞金総額を出場サーファー数で割った一人辺りの平均は同額となります。
では、今回ミカエラが提起したQSイベントについては?ミカエラの意見は以下の通り。
メンズとウイメンズの賞金は、QSでは相当違うわ。同じ会場でのイベントならば遠征費は男女共に変わらないのに。
カナリア諸島で開催されたQSイベントは、男女共にQS1,500イベントで、メンズ優勝のルーベンの優勝賞金は1万ドルに対し、ミカエラが手にした優勝賞金は6千ドル。
もう一つの事例として、ミカエルが取り上げたのはフロリダで男女同時開催となったQSイベント。同イベントはさらにインパクトが強い賞金格差と言えます。
メンズのイベントグレードはQS1,500とかなり低く、ウイメンズはQS6,000と最もグレードの高いイベント。なのですが、優勝者の獲得賞金は男女同じく1万ドルなのです。
ちなみに、賞金はイベントのグレードによって一律というわけではなく、同じグレードのイベントであっても差があるケースもあります。
例えば、昨年2017年のメンズのハイエストグレードであるQS10,000イベントの優勝賞金を見ると、USオープンは10万ドルなのに対し、それ以外のイベントは4万ドル。
ウイメンズのハイエストグレードとなるQS6,000イベントは、どのイベントも優勝賞金に違いはなく、1万ドルとなっていました。メンズのハイエストグレードと比べ、4~10倍の差と言うわけです。
ただ、賞金格差がどうこうと言うよりも、個人的にはウイメンズQSイベントの優勝賞金の低さを見ると、お金がなければワールドツアー入りを目指すことさえできない環境にあると感じました。
特にウイメンズはメンズよりもメインスポンサーを得る事が難しい環境であることを考えると、「ただサーフィンが上手い」だけでは国際的なコンテストに出場することさえ困難な現状と言えます。
特に自国でハイグレードイベントがないサーファーは尚更です。果たして今後は環境が変わることになるのか、注目したいと思います。
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参照記事:「WHEN WILL THE WOMEN GET EQUAL PRIZE MONEY?」