Photo: WSL

現地時間2018年12月17日(ハワイ)、オアフ島ノースショアのパイプラインを会場としたメンズCT最終戦「Billabong Pipe Masters(ビラボン・パイプ・マスターズ)」が終了。

優勝はガブリエル・メディナ、ワールドタイトルもガブリエル、トリプルクラウンはジェシー・メンデスと、ブラジリアンによるハワイイベント制覇という結果になりました。

今回の記事は、パイプマスターズのイベントレポート、動画、2018年メンズCTランキングなどをお届けします。


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パイプマスターズ

ラウンド4からスタートした本日のイベント最終日。ヒート1では好調であったライアン・カリナン、トリプルクラウンのタイトル争いをしていたヒート3のジョエル”パーコ”パーキンソンとヒート4のジェシー・メンデスがここで敗退。

この時点でジェシーのトリプルクラン制覇確定と思っていましたが、実はジョーディ・スミスがパイプマスターズ優勝でトリプルクラウンのランキング逆転という可能性が残されていました。すいません…。

クオーターファイナルに進むと、ガブリエル・メディナが強烈過ぎるサーフィンを見せることに。パイプではコンビネーション(パーフェクト10を出しても逆転できないポイント差)に追い込まれても簡単に逆転可能とよく言われていてガブリエルが体現。

コナー・コフィンを相手にコンボに追い込まれていたヒート中盤、ガブリエルはパイプのバレルで9.43をマーク。そのライディングから約2分後にはバックドアのバレルでパーフェクト10。

特にバックドアバレルは、ドロップのタイミングからこれはレイト過ぎるというポジションでのチャージだったので、抜けてきた瞬間には鳥肌が立ったギャラリーも多かったはずです。

チャンスを手にすれば確実にものにするガブリエルのサーフィンを見ていると、やはりワールドチャンピオンに相応しいと感じてしまいます。

ガブリエル・メディナのQFダイジェスト

ガブリエルに次ぐヒートに出場したケリーも調子が良さそうで、ガブリエルに負けじとパイプバレルで9.93をマークしてギャラリーを沸かせていました。

タイトルコンテンダーでパイプマスターになった経験もあるジュリアン・ウィルソンもジョアン・ドゥルを相手にクオーターファイナルを勝ち上がりタイトルレースは継続。

ジュリアン・ウィルソンのQFダイジェスト

セミファイナルに進むと、ここでガブリエルがヒートを勝ち上がれば自力でのワールドタイトル確定となることに。

正直言って、フィリペとジュリアンが重圧に潰されて早期敗退し、ガブリエルのタイトルが決まると思っていたので、ここまでタイトルレースが長引くとは思いませんでした。そのため、逆にガブリエルのプレッシャーは凄かったはず。

そんな重要な局面で対戦となったのはジョーディ・スミス。ヒート序盤、ジョーディは早々に15.83のトータルスコアを揃え、ガブリエルにプレッシャーがかかるシチュエーションに。

しかし、圧倒的にメンタルも強いガブリエルはリードを取られても物ともせず、ヒート中盤に乗ったバックドアのバレルで9.10をマークして、ジョーディを破ると同時に自力で2度目となるワールドタイトルを掴みました。

ガブリエル・メディナのSFダイジェスト

Photo: Dias

また、ジョーディの敗退と同時にジェシー・メンデスによるトリプルクラウン制覇が決定。ブラジリアンとしては、2015年のガブリエル・メディナ振りとなる二人目のタイトルです。

セミファイナルのヒート2は、ジュリアンvsケリーという好カード。すでにワールドタイトルを逃したジュリアンが精神的に厳しいかと思われましたが、8.77のエクセレントレンジをスコアしたジュリアンが逃げ切っての勝利。

46歳と圧倒的最年長のケリーは、昨日からのヒート続きで体力的にキツイはずでしたが、それでもセミファイナルでは8本も波に乗ったりと、まだまだ若手と張り合っていけると行動でアピール。

来シーズンのインジュリーワイルドカードが与えられるのかどうかが話題になる事の多いケリーですが、本人は「来年のツアーは頑張るよ」的なことをヒート後のインタビューで口にしていたので、裏では話が付いているのかなと感じてしまいます。

ジュリアンとケリーのSFダイジェスト

セミファイナル終了後は、ウイメンズによるパイプでのエクスプレッションセッションが開催。出場したのは、カリッサ・ムーア、ココ・ホー、アレッサ・クイゾン、ゾーイ・マクトゥーガルというオールハワイアン。

同イベントはココの優勝という結果に。何だか非常にゆるいイベントで、各サーファーにはコーチとしてメンズサーファーが付いて入り、ココのサポート役であった父親、マイケル・ホーはヒート中にちゃっかり波に乗っていました(笑)。

ウイメンズイベント終了後、いよいよメンズのファイナル。ハイレベルなファイナルとなったものの、個人的にはビッグバレルコンディションにおけるガブリエルの凄さが如実になった印象を受けました。

まずはスコア表を見て下さい。

ガブリエルは8本乗って7本が6ポイント以上。一方のジュリアンは6本乗り、トップ2以外はほぼスコアレス。つまり、ガブリエルの波を読むスキルと実力が圧倒的にハイレベルなのです。

コンディションがヘビーになればなるほど凄みを増すガブリエル。今後、どれほどワールドタイトル数を増やしていくのか目が離せません。

ガブリエルとジュリアンのファイナルダイジェスト

本日のヒート結果

ハイライト動画

2018年CTランキング

最終戦のパイプマスターズを終えたことで決定となった2018年のメンズCTランキング。

ワールドチャンピオンはガブリエル、ルーキー・オブ・ザ・イヤーはCTランク9位となったウェイド・カーマイケルですね。

五十嵐カノアは年々ランキングを上げていき、今年はQSチャンピオンに加えてCTランク10位とトップ10入りを決めました。

ワイルドカード出場のマイキー・ライトがCTランク12位で来季ツアー入りというのも興味深い結果ですね。

まとめ

ゴールドコースト(オーストラリア)のスナッパーロックスを舞台にした2019年CT初戦のウェイティングピリオドは4月3~13日となります。

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公式サイト「Billabong Pipe Masters

パイプマスターズ過去記事

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